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作品 - 20060503_542_1224p

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土底浜で

  軽谷佑子

わたしはきちんと
めをとじてよこたわっている
かおにはぬのがかけられ
うえをひかりがすぎていく

うみはしずかにひき入れ
ではいりをじゆうにしはいいろにしろく
あおくさやく

かつてわたしをはずかしめたひとの
手が近づいてきてすこしこわい

土底浜のくいはゆうがたを苦しく呼吸する
うみはしずかにひき入れ
とりは一日中鳴いて
まだ鳴き足らない

ほんとうはなにも
こわくはなく手はすこしも触れずに
わたしのうえをすべる

帰宅すると
寒さがなくなっていて
知らすべき終わりもすでにおわっていてほんとうに
なにもこわくないとおもいながらほのおがいくつもまわる
ほしをみている

文学極道

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