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作品 - 20060109_248_891p

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夜の行列

  キメラ

ビイ玉のまるみには
ひろい海があった
王珠水の波にたゆたう
憧れがあった
退屈なリゾートは
檸檬かぜの詩を
憔悴の日だまりに届け


無声にて泣いていました
すこしふくざつな梟も梢にて
銀粉雨が降りやまぬ
小指どうしの間隔に白昼通さず
唯々そのさよならが
ずぶ濡れの足元
陽光の残り影を
つめたい月に暴きます

だからわたし
夜の行列に独りで佇みました

ずいぶんと色々な
夢幻も手に踊る
綿のように彩づいたゆき
埋もれて
きのうを投げた
その霞みのアモーレよ

蒼い抜け殻を真澄の心室にひたし

そうでした

とおい昔
及ばぬほど真裏に
窓を見下ろしては
わたし


真夜中のせせらぎ
ちいさく波状する水鏡のいびつ

あんなにもいとおしく
ありさまを零したりもしたものですから

文学極道

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