12206 : 微睡む薔薇 北 '20/11/09 00:23:23 *5
薔薇よ...
紅い静寂の森の影、わたしを語り、
幸福の泉に、不実の美が身投げする。
星の騒めきを鏡に映す過去たちに、
意味の鎧を貫き、白い闇に芽吹く。
運命の寂寞は、夜の樹枝(じゅし)を撓ませて、
水面の颯々に、わたしの波紋は語られる。
花の純粋は、研磨の果てを、根拠に薫り、
感性の波乱は、僅かに沈黙を揺らすのみ。
静けさのあとの、声の輪郭の優雅さは、
肉叢の、絶頂に宿る、言葉の雛形、
夢に、意味を響かせ、不在を合一する、
囀りの為の歌詞、眠りの中の舞踏。
薫風を装う、光明が、庭の木陰に、
とぐろを、透かし、夜に侍り、陥穽に沈む。
臥床の眠りは、暗闇の心に目ざめ、
錆びたる月にかたむき、詩の糧を育む。
底無しの沼に忍ばせた、思念は悦び、
茨に、絡み付いていた、痛烈な矜恃。
天使の両翼に内在する、肌の味に、
木枯らしの爪痕、刺先は、意味を痛み、
嗚呼!希望に満ち溢れた、木漏れ日の金言よ、
風に舞う路地の、落葉の、倦怠の不滅よ!
霊魂は花序に宿り、時に群れ揺れていた、
その二股の舌、とぐろに包む、絶望...
星を研磨している銀河の眼差しは、遥か、
さ迷い、海辺を浚う、純麗の芳香は、
一面に轟く、鼓動は、おまえの故郷に、
細波は高鳴り、心臓の、想念を泳ぐ、
ふくよかな丘陵は、胸と睫毛に溺れた、
霧に包まれ、髪は心地よく、目覚めだす。
果実は痛み、透明な原種を船に積み、
泣いている薔薇の、純粋な水の欲情は、
途切れながら、むなしく、愛を伝達している。
幽かに揺れたる、素朴な恋の諦観に、
穢れを、忘れた想いは、二十のペタルに、
とぐろを巻いた、黒髪の微睡みは、薫る。
白いかけふは夢に、腕を深く沈ませ、
水浸しの、目の上に、常盤木が寝そべる。
裸の篝火で、海面を炙りだしても、
水面の輝きは、暗礁を隠してしまう。
空は幻を持て余し、水を焦がして、
索漠と色褪せた、窓の外を眺める。
星の邪魔にならないように、月は現れ、
離陸の許可を待つ、沈黙が完成する時、
平和の光芒に、いま祈りは込められる。
波を金色に鞣し、空の溜息を吸う、
窓から垂れた腕に、純朴な、指は芽生え、
花を摘み(つみ)はじめ、夢の薫りへ立ち昇る。
ちょっと実験
https://youtu.be/z9sZpG7Pfhk
※1行20音節、1詩節6行で作っています。20詩節まで作る予定です。
――――――――――
以下は、定型の読み解き。
赤く染まる空、森に差し込む夕日の光が、木々の間から、その明るみが、わたしには語りかけてくる。幸福の条件は満たされること、美の条件は、常に何かを欠いている。すぎた過去に意味を求めること、その闇は、暗闇ではなく、辺り一辺真っ白な、白闇だ。それにしても、運命は私の人生を、私の外から、ひっそりと静かに、枝のようにしならせる。死んだはずの過去が、風に吹かれて蘇る。純粋とは磨かれ、消滅したときに完成する。思い出の薔薇たちは、既に完璧な純粋として、薫りだけが、私をおまえに理由づける。何かに物おじしている、私の感性は、黙って物の動いたときの、風を感じるのみで、終わった後、ひとり、情事の声を、思い出に聞く。私の実感は、言葉の雛形に絶頂する、喩えるなら、燃え盛るあのガスの恒星。私の夢は、目覚めた声、有無を接着する、小鳥の囀りの歌詞は、踊り子の舞に、眠っている。香りが未来の吉兆を連れて、庭の木洩れ日に佇んでいる。予感は、夜を連れて、落とし穴の中で微睡んでいる。成長という病は、暗黙のうちでの変化である。日々に凭れ掛かり、魂を恥肉に変えて削ってゆく。何につけて、貪欲な私の思い、茨に絡みついた、思い上がり。配達人の幸せは、隣人の想像に溢れ、宛先を貼り付けた名前の押しピンは、想像の無駄を知る。嗚呼、なんという、残酷な希望、遣る瀬の無い、縋るしか出来ない暖かな言葉の照射!死の病に、おまえは希望を与える、その怠けた永遠よ!蠢く先人達は、捧げられた花の中で群れている。生と死、言葉の両局には、それしかなく、その他は絶望だけが、色を変えて支配しているのだ。生命の営みは、星を研磨し、銀河を輝いている。まるで遠くから、波の行方は光に沿って、水のように、上から下へ流れ、その繰り返しに薫る、純粋は、華麗に、私の胸の一面を、過去から支配して、荒ぶる漣に、心臓がドキドキする。おまえの思い出に溺れ、おまえは霧に包まれ、おまえの髪は、やっと私に返ってくる。果物は栄養から腐り始める。船に乗っているのは、血統の名残り。営みの始祖は、泣きながら反復する。途切れながら、むなしく、愛を伝達している。恋は、素朴、それ故に諦めることが出来、穢れを恐れた二十歳の花弁は、色情をとぐろに閉じ込め、黒髪には憂いが薫っている。純白の掛布を、枕のように抱え、絞り上げ、皺をつける、岸壁の松の永遠に、涙ばかりが、海のように溢れ、松明で、涙の理由を照らしてみても、胸の奥の奥へ沈んでしまって、人生に焦がれたばかりのまま、何れは炭へ灰へと返ってゆき、昇る煙が、空に色褪せてゆく。
薔薇よ、月は、星の光の邪魔をしないように、そっと現れ、魂の離陸の許可を待つ、その沈黙が完成する時に、私は、月光の穂先に、祈りを込めて、平和を願う。散漫たる思いを正し、私は現実を吸う。新たな命は芽生え、また新たな命は摘まれ、夢の睡りの香りに、神が立ち上る時、おまえの月光は、常に新しいことを、老いも若きも知る。
>> permanent URI: http://bungoku.jp/ebbs/20201109_519_12206p
田中宏輔 :
文字化けが。
音説は音節の間違いでしょうか。 ('20/11/09 00:29:38)北 :
田中宏輔 さん
ありがとうございます。
回復できました。 ('20/11/09 00:32:59)自由美学 :
面白い試みであるとは思います。確実に語彙力は上がるかと。
クラシックな様式美、緻密なパターン模様の連続は大聖堂のステンドグラスみたいですね。パイプオルガンの音色が聞こえてくるようです。
ただ、同様の絵が続くとやっぱり単調な感じがします。集合体の形をとるのならば、個々の「薔薇」にバリエーションを持たせて、変化を作ってほしいと個人的には思う。
客体としての薔薇だけでなく、薔薇が主体となっての、薔薇からみての世界など、いろんな薔薇のパターンを見てみたい。
前回もこんなことを指摘した人がいましたっけ。耕さんかな ('20/11/12 01:17:35)北 :
自由美学さん、
コメントアドバイスありがとうございます。
ステンドグラスまで逝って貰えただけでも恩の字なんですけど、いやいや、もっと高みを目指して、
令和の名サンボリスト目指してがんばります。色んなパターンを描けるようにしたいです。耕さんには、薔薇舐めんなと言われましたよ。ですので、さっさく植物園まで行ってきたのです! ('20/11/12 02:42:32 *2)自由美学 :
植物園楽しめましたか。植物とのふれあいは、乱れた波動や生命エネルギーの流れを整えてくれる気がします。
薔薇をうまく生かした作品として私が思い浮かべるのは、アカデミー賞を獲った『アメリカンビューティー』という映画ですね。
内容こそシュールなブラックコメディなんですが、映像がとにかく芸術的で。タイトルにもなっている薔薇は(アメリカンビューティーという品種の薔薇がある)、ヴィジュアル面でも効果的に用いられています。
ブロンド美少女がバラ風呂に入ったシーンなど有名です。主人公の中年男はこの少女に恋をするんですね。ラストに男は死ぬんですが、途中に、散ったバラの花びらがわさっと舞うシーンがあります。そこで、ロマンチックな陶酔感のなか、死亡フラグが立てられます(あとに流血シーンがある)。
ここでの薔薇は恋の予感であり、また、死の暗示でもある。
他にも、薔薇を扱った芸術作品はたくさんありますね。とにかく薔薇のポテンシャルはすごい。
こんなイジりがいのあるテーマを選んだ北さん、ほんとチャレンジャーですよ^^ ('20/11/12 08:05:13 *1)北 :
ありがとうございます。その映画は、観たことがあります。
薔薇って凄いです。わかってたら、チャレンジしませんでしたよ。。とほほ。
でも、楽しいので、続けます。
作品に、詩情の解説の詩?を追加しました。定型詩の読み解き、バージョンです。
今のところ文極で、最後まで、楽しみまーす。 ('20/11/12 15:12:29)北 :
読み解きバージョンは、書きっぱなしジャーマンスープレックスみたいで、ちょい恥ずかしいです。 ('20/11/12 15:22:12 *1)アラガイ(アラメルも) :
19世紀末を連想してしまうような耽美派な薔薇。日本にほど遠い西洋的な背景も浮かんできてしまいますが、北さんがこのような文体でも書けるとは、なるほど とは思いました。
余談になりますが、嬉しいものですね。あなたをはじめ幾人の方々同様その節は色々と擁護していただき感謝しております。ご親切は一生忘れないでしょう。忘れないといえば、のこのこ出てきてよけいなお節介の手助けをするような御仁の事も一生忘れないでしょうね。怨みにも残る憎々しい人間が身のまわりをはじめなんと多いことかと、益々人間嫌いにも拍車がかかって、はてどうしたものかと思案に暮れておりまする…。
それはさておき散々言いたい事を述べてきたように思います。ここ何年か前よりあなた、北さんの筆力は確かな向上を見せておられる。それだけは認められますね。さて、話しは飛躍しますが、アニメと漫画に違いはあるのでしょうか?紙面か画面か、漫画が動くならばそれは動画(アニメーションでしょう。どなたかそのお節介なお人は不躾に人を批判する前に明確な違いがあるならちゃんと説明してほしいものでございますね(ようやくと言っていいのか、何日か前に一応フォーラムに眼を通しましたから、笑)
ともかくわたしが消えてこちらの舞台仕舞いもはやかったですね。驚きました。(いつのまにか解禁になっていたのも…) (人の行為をもて遊んじゃいけませんね。おちょぐられてるようでホントアタマにきますが、いままでのことを考えるとそんなものでしょうね。子供のようなお人ばかりだともう諦めきれました。)
しかし、ええこれで本当におさらばですが、却って清々しています。北さんや方々、一言お礼が言いたかったのです。これからも頑張ってください。ありがとうございました。 では、またどこかで 敬具 。 ('20/11/13 02:20:22 *5)北 :
アラメルモさんへ
おはようございます。
アラメルモさんのアク禁に対して、僕の個人的な気持ちが収まらず、それだけの理由で、出過ぎた真似をしてしまい、すみませんでした。
僕が、フォーラムにトピを立てて、アラメルモさんのアク禁解除を依頼したことについて、思い返すと、本来なら、先ずは手順として、トピを立てる前に、アク禁にされたご本人である、アラメルモさんの気持ちをお伺いするべきだったと思っています。
しかし、僕はそんな手順を、すっ飛ばし、アラメルモさんをの気持ちをお座なりにして、出過ぎた真似をしたと思っています。
ですので、僕の行動は、アラメルモさんの、真の心の代弁者ではなく、単なる代弁者気取りになって、自分の気持ちを発散していただけだと思い、いつかお詫びしたいと思っていました。
でも、アラメルモさんのアク禁解除を訴えたことについては、今でも誇りに思っていますし、これからも忘れないと思います。
今でも、詩を作っているときは、よく、アラメルモさんから頂いたアドバイスや、さまざまな言葉を、思い出します。その時は、詩作していて楽しくなります。
だから、こうして、お礼の言葉を頂けるなんて、感無量で、逆に感謝の気持ちしかありません。
まずは、こんな時ですが、お帰りなさいですね。
アラメルモさん、またこうして、アラメルモさんとコメントを交わせてよかった!です。
-でも僕は諦めが悪いので、万が一、文極の掲示板が停止せずに、継続になったら、以前のように、アラメルモさんから、詩にコメントをしてもらえると、想像するだけで、ウキウキしちゃっています。-
嗚呼!でも、もし本当に閉鎖になったら、又どこかでお会いできることを、必ず楽しみにしています。
今回の詩も読んで頂き、感想をありがとうございます。音節の練習は、音楽にも色々と役立つので重宝しています。 ('20/11/13 06:02:08 *2)伝令 :
文学極道、アク禁になったはずの某氏がノコノコ出てきて私に恨みがましいエアリプ飛ばしてきてるの草。言いたいことがあるならこっちに来て堂々と言えば良いのに。その嫌みったらしい物の言い方で若手とトラブル起こしたんだけど、まあ自覚はないだろうな。
#文学極道 ('20/11/13 14:38:59)
- ealis 3.0.10 + BUNGAKU GOKUDOU -