きらきら! 布団にくるまってOPきいてた。いきてた? にせんじゅうなんねん、へーせー、なんねん? なんでやねん! ガハハじゃねんじゃ、ひとりだった、ひとりだった、まぶしかった、「ひかりちゃん」。南向きの部屋、畳から、カビの臭いが立つ。タニシしかおらん水槽に正しい姿でわたしいた、たぶん、おったとおもう。「窓際に置くなよ」「死ね」「おまえが死ねカス」「ブス」「死ね」って言う? ゆう。言われる? ゆわれる。自分で? 自分で。自分に? 自分に!
途切れる。天下一品の床みたいな髪、撫でて、撫でて、撫でて 指のにおい嗅いで、嗅いでくれよ、「死ねブス」。
「お前が死ねばよかった」「生まれてきたくなかった」「なら死ね」「死ね」「死ね」「死ね」「死ね」「死ね」の声 声が ベランダのない部屋でランハンシャしながらあいまいになる、南向きのまばゆさに混じる。いちばんたいせつな本が水槽に沈められたとき しゅんかんみずしぶき ひとつぶひとつぶ の 隙間に交差するほこり 逆光とか ひとりでぜんぶやった。「ひかりがやった」。そういうことになった。
最新情報
選出作品
作品 - 20200801_906_12031p
- [佳] 死ね - 完備 (2020-08)
* 著作権は各著者に帰属します。無断転載禁止。
死ね
完備