四月二日の夜、僕らは再会する
鉱脈の中の宝石のように
海を漂う死体たちのように
拍動する夜の中で
再会する
月が天球を支配して
青写真の中に居た釘たちが
一つの船を造る
大きなドッグの中に住み付く
精霊のようにも思えた偶然は
不可視の道を
ほんの一瞬だけ照らし出す
嘲笑え
毛細血管のスケッチ不足を
嘲笑え
汚い字で書かれた文章を
結晶化する体の中心が
どこにあるかという疑問に対して
一つの明快な解答を持とう
削り出された原石たちの
夢が
僕らが吐いた血の中に
流れている。
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選出作品
作品 - 20200507_812_11870p
- [佳] 叫ぶように、ボヤく - 黒羽 黎斗 (2020-05)
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叫ぶように、ボヤく
黒羽 黎斗