掠めてく風に目を眇めて
煽られた短い髪の毛の中で 渦巻く宇宙
ある視点
失われたハイウェイへの侵入を許して 指先の言語で 旋風生んで
も 少し
ナゾルよに 駆けてく 夜光が 君の足首
ぺらいTシャツの中に隠した骨格 が 崩壊するまで 何度も
夢のよに謎った裸の肉 齧る
夢の中まで 会いに来て
悲劇の中で生まれた僕(ら)の 腐敗し続ける傷口を
君の淡く光る夢で撫でて くすぐって
断面に映る穢れと綺麗 メビウス
乳白をしたたらせ
発火への焦がれ を 何度も重ねて
瞳孔の奥へ侵入 額の奥 焼いて
君の首元へ辿る運命を巻きつけた くすくす笑う 諦めて る よなもの 空き缶に詰めた煙草の煙が充満したら 始めたい
(始めたい)
鈍麻した舌に果汁の味 君を脱がせて剥いでく 微かに狂暴 が 興奮
お願い、
だから
(永遠に傍に居て)
獣めいて飢え 痩せた体は病巣 それでも それでも それでもって 伸ばした腕を絡める いつかと伏せた瞼を震わせて
仮想を脱ぎ捨てて 汗で濡れた服を着替えても 何度でも君に縛られる 空 の 先
何度でも君を見る
a image
a boy
君はそこに居たはず 凡ての絶望を体内に隠し持ちながら 機会を窺う 冷えた目 乾いた舌
濡らして
君の掻き鳴らす音が宇宙だって (気づけよ)
意味を成さない言葉の群れを書き連ねた紙切れに 頭を垂れて君 は 眠れない夜をやり過ごす
悲しい星の声に耳を傾け
飲み干した藍色のペンキ
魂をスライスした夜の断面
と
ま白い腕
噛んで みなよ
ほら
瞬く間に
裸足のまま
宙に浮く
選出作品
作品 - 20190830_795_11419p
- [優] a boy - 白犬 (2019-08)
* 著作権は各著者に帰属します。無断転載禁止。
a boy
白犬