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作品 - 20190724_163_11335p

* 著作権は各著者に帰属します。無断転載禁止。


銀星とウロコダイル

  右左

ゆっくりと落ちてくる噴水を眺めて
ステップを踏むこと
ひとしずくひとしずくの
着水に足音を紛らせる
虹の架からない昼間
歌は無粋だった

見つからなかったねって
今日も手をつないで夜の川縁を歩くだろう
それはまだ先の話だから
忘れてしまっていい でも
明日の朝ごはんのことをもう考えてる

きみは以前
クロコダイルをウロコダイルと書いた
その未知の生物を描き起こしたきみの絵は
なんて上手な鰐
なんて上手なウロコダイル
いまでもわたしたちの心を惹いてる
そう、そのときだった
きみが銀星を見たいと言いだしたのは!

大口を開けて水を飲むウロコダイルを
銀星の光が貫いてる様子を
わたしたちは見たくて
今日もその時を待つ
噴きあがっては落ちるあの水を見ながら

文学極道

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