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作品 - 20190108_898_10989p

* 著作権は各著者に帰属します。無断転載禁止。


昨日の夜の絶望

  いけだうし

夜、
どうしても眠りたくなくなることが
ある。
森の中、足が疲れて死ぬまで歩いて、夜を引き延ばそうとする

酒は飲まない、酒に飲まれるのが怖いから。
でも夜に飲まれている。



暇つぶしにペットを飼ったが
すぐに死んだ。
金がたくさん無駄になった。



そいつは全然可愛くなかった。気持ち悪いばかりだった。臭かったし、食べられるわけでもないし、撫でた感触は良かったがすぐに飽きた。
猫カフェの方が百倍いい。



ペットは二度と飼わない。忘れたい、なかったことにしたい、死にたい。
金欠なのになんて無駄なことをしたんだ。
ペットはすぐに死んだ。



金が有り余ってないとペットは飼えないね。
狩りの方が色々いっぱい楽しめるから千倍いい。
狩りを知らなければここまで後悔しなかったのだろうか。



何か
どうしようもなく飼いたくなった

夜に飲まれていた
そいつしか売ってなかった、だから仕方なく
太っていたし
鱗はところどころ剥げていた
冷たくて気持ち悪い唇の味


忘れたいことばかりだ



思い出すと気分が悪くなる
君を裏切ったことに
また嘘をつくことに
吐き気が

死にたくなる。



可愛い哺乳類の赤ちゃんだったら
多分変わっただろう。
だらだらしていると、あっという間に朝になると知った
ペットはすぐに死んだ。



僕の退廃に絶望する。



赤ちゃんペットの販売は禁止になったらしいね
あのにおいに顔を顰める
忘れたいことばかりだ。

文学極道

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