(レム睡眠の内わけ、
渡り鳥とレンズフレア、
音をたてて、日向の風が凍る。
長すぎるマフラーに
貴女の声が滲んでは消え、
それに合わせて、ただ、
いつか覚えた
何処にもないことばをつぶやく
そんな、まひるのそら。
……そしてそこから12時間かけて
奈落を突き破って
ステージに叩き落とされる夢。
“Anonymous Prohibited,”
“With Blasphemy,”
「あたしたちに、そんな結論は要らない。
「認めて“あげる”側だった人間に
そっぽ向かれる気分はどう?
──野良犬め。
ええ、触れてみなさい、
その指から解体してあげる。
「レーダーを探したって無駄よ。
「勝手に毒を食らって、
勝手に絶命しては如何かと、
恩を売るなら相手が違うよ、
瓶詰のまま火口へ棄てて。
っと、いけない。
唆されるところだったわ、
煉獄からまた、暴力的な音量での通信。
(手を振る、
(其処へ落とす腐りきったリンゴ、
(今更驚くことかしらね。
“(neither) Gifted,”
「貴女の知る限りで良いから、
魔法陣を埋めて。灰になるのを遅らせて、
(平等?
「知ったふうな口きくつもりなら、
形にしてよ、
あるいは無い物ねだりの片棒担ぐの?
(どれだけ抵抗を続けてきたのだろう。
(眠れる森。
朽ちるそばから星の核まで根を延ばす、
(どこかで捨てなくて良いものを
捨てたのは他ならぬ貴様等、
「補償する?
「なら、対価をよこしなさい。
「それがあたしの覚えている
唯一の、ルールらしいルール。
──ねぇ、その酸素はいつ切れるの?
(……ド畜生、
(LEDで失明するくらいなら
(流砂に眼球ごとくれてやる。
忘れかけていた自分の未熟なる絶叫を誘発され、
思わず苦笑する。
「だってね、のーみそが必死に
ダメージ拡散しようとしてんの、
お互い解るんだもん。
「冠さえ被ってりゃ愛されるのになー。
(──切断。)
「真正面から熱を上げられる、
「それはあたしにだけ使える魔法。
(思い上がりだ、
「呑み下すカフェインの塊、
血に混じって潮風に消えた。
「特定不能の合図。
「もう探さないでよ、むしろ。
(フォント次第で
この声の印象も変えてしまえるのに、
「まだ手は繋がってる、って解釈しても?
(たぶん許されてる。
「……プレッシャー半端ないね、
「掻き消して、
(揃って冬眠するために。
(ジャンクを掴まされて喘ぐ冬に
ハツカネズミは嘆く
もはや鉄の棺を待つしかない我が身を、
「夢診断?
「そんな大層なものじゃないよ。
(そう、だから貴女でもいい。
汚れていても血が欲しい、
「困ったなぁ。善悪の判断も人任せなのに、
“broken chord,”
「集中する神経に首輪を掛けて、
奪い取って育ててよ。それが本望。
(際限なく吐きたくなるほどに)
「灯芯がもうすぐ絶えてしまうから、
(それであたしにはもう、
無責任な声しか聞こえないの。
(“誰もが発言権求め 人はみな平等
怠惰もいわく平等”──ふふ、
その通りね、
「ユニコーンは絶対にあたしたちを襲わない。
だって違う生き物だから。
「だから安心して股から血を流す、
“Peek-A-Boo,”
「イキってる割に“ソコ”はお粗末なんだねぇ、教祖様?くすくす。
「ほらほら、いつもの調子で唄ってみせてよ。
声がよく通るスイッチ押したげるからさぁ、
──焼け付いた罪状が影を伝って追いかけてくる、
子宮に繋がる地下水脈を
蛍光タンパク質で染め尽くし、
呪いを薄めようと未だ足掻き続ける。
So, I'm just breeding you, murmuring
“You and me. both evil but that's all”
“We have the enemies, and also you have enemies”
「だからそいつらをぶちのめしたら、
舞い戻ってあげるわ、
本当の色と、 一緒に。
*Partially quoted from...
“AMATERRAS”(KARAKURI)
“The Crow”(a crowd of rebellion)
選出作品
作品 - 20181107_250_10883p
- [優] Violet pumps, stompin' the floor - アルフ・O (2018-11)
* 著作権は各著者に帰属します。無断転載禁止。
Violet pumps, stompin' the floor
アルフ・O