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作品 - 20180404_244_10360p

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琥珀の湖

  あおい

握りしめたものは
ただの小さな石ころだった
けれど、石ころは
握りしめれば握りしめるほど
熱くて痛い
心臓のように鼓動している

石ころが握りしめた私の手のひらを
突き破って血を流し
血は私の足のすねを伝って
大地へと還っていく
私の血を吸いこんだ大地が
愛する人のもとへと続いている

その真実が
私の心を一つに束ねて
魂の焔を激しく燃え上がらせる
手のひらのなかの石ころの鼓動が
大きくなりやがてことばを持つ
石ころの声なきことばが
心の奥深くを貫いていく

何故、生きるのか
愛する人のために生きるのか
愛する人とはあなたのはずなのに
真実が掴めない
真実とは何か
抱きしめあったぬくもりのなかにある

そのわずかの真実を信じて
私は歩いていく
太陽が目覚め世界が輝く
その輝きこそがあなたの愛だと
あなたの琥珀の湖が
白い雪のような砂漠の上で教えている

文学極道

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