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作品 - 20141016_347_7705p

* 著作権は各著者に帰属します。無断転載禁止。


21:19 2013/08/24

  はかいし

簡単だけど、これせこいだろ? なんて言っている場合じゃないんだ出版社さんが父さんするとかじゃなくて本当にまずいんがこれはそうどんな本を読んで何を得るのかってことは人それぞれなんだでもその人それぞれだからこそいいものができあがるだ日本人は職人型だろうでもそうじゃない西洋は反復系なんだ複雑なんだとにかくこれが日本語として読めなくたっていいんだ勢いだけあればいいんだサリンジャーがなんで受けたのか考えて欲しい要するに純粋だったからなんだピュアーだからなんだとかそういう問題じゃねえんだピュアーって言葉だってどんどん疑い尽くせるんだそうおれはこれで書くのは最後だとにかく●は勘弁してくれあれは本当にまずいんだあれを読んでは断じていけない俺がどこまで疑ったかなんて関係ないつまりあれをやるともう何もできなくなってしまうってことだから頼む偶然だろうけど俺はカナダで哲学の授業を受けて先生が頭を指さしてくるくる回してそれで気づいたんだけど頭がしびれてもう何もできなくなってしまうとかもうそういうことじゃなくてこれを読んで散々ダメ人間っぷりを発揮しているだなんて言うかもしれないけどそういうことじゃなくてとにかくこれだけ言ったらわかってくれるかなあと思うんだけどでもやっぱりわかってくれなくてとにかくこれだけのものは必ず芥川賞を取らなくちゃいけなくてなぜかっていうとぼくは疑うってことがどこから生まれたのかを発見したからででも疑うってうたをガウンでしょうそうでしょうそもそもすべてを疑うっていうのはそういうことじゃないんだそもそもすべてなんだからすもべもてもなくなるんだねえそうでしょうねえと問いかけても誰も跳ね返ってこないとかそうじゃなくて本当にこれやばいよ頼むノーベル賞カモンそう古典文献学者さんのうっかりでこれが済ませられるってことはないはずなんだとにかくこれを提出してルーク先生を殺してしまうかもしれない彼があんまりに頭を働かせすぎてそれでお腹を壊して頭をねじ込んでしまうかもしれないでもどこにどこだろうとにかくまずいんだこれは止めなくちゃいけないんだねえ日本人目覚めてくれよ新しき人よ目覚めよとかそういう話じゃないんだ別に新しい新人なんていっぱいあるはずだけどただこれだけはまずいってことを言っておかなくちゃいけないんだ禅とか哲学とかそういうことじゃなくてもうとにかく●主義だけは本当にいや主義じゃなくて●は一行足りとも読んじゃいけない●主義でわからなければ●からとって新しいで●からとって知恵でいいからもう頼むから●主義はやめてもしこの本のせいで●がバカ売れになってそれでもし第三次世界大戦が起こってしまったらどうするんだとかそういうことはいいからお前たち●が何を告げようとしているのかを理解した気になったらぜんぜん違うから頼む別にファイヤアーベントの影響とかそういうの関係ないんだだってあれ村上陽一郎の訳だしあの人原発賛成派らしいしでもそれでもぼくはあることに気づいてしまったんだそしてそのあることが●だったんだっていうか●じゃなかったんだっていうかまあとにかくなんでもいいけどなんでもよくない、別に俺がノーベル賞取らなくちゃいけなくてというわけではないけど業績的にはまあノーベル賞に間違いないだろう何しろなんで書くのかってことについて考えてるわけだからそれで結論はさまあ単純に金のためなんだでもそこで気を落とさないでくれだって書けなくなったら死んでしまうんだというよりは人間は生きている異常言葉を使うのが当たり前でそしてそれだからしゃべるわけででも喋れなくなったら死んじまうだろうそうそれがまずいんだぼくがきちんと考えられているかはわからないでもそもそもきちんとっていうのが付くこと自体やっぱりまずいんだこれはそして別に俺じゃなくっても他の作家が繰り返すことなんだそう何かしら進歩のための方法論みたいなのを立てようとすればいつだってぶつかる壁なんだ物語なんか捨てちまえ何もかも捨てちまえでも捨てたら何も残らない何も残らないってことは何かが残るってことではないんだ頼む本当にわかってくれそう実はこれは本当は断じて隠しきれないことなんだ別に永井均が間違っているとか中島がまずいとかそういうことではなくて本当にただこれだけはなんとかしないとなっていう問題でとにかく死ぬのはまずいんだ死なないで欲しいんだ書いてくれそう書くんだ何か言いたいことがあったら溜め込んじゃだめだそう書くんだ進歩なんかかなぐり捨ててでもそれはなぜなら進歩なんてことを本気で考え詰めてしまったら死んでしまうからだあの三島の異様な真面目さとかもうちょっとよーく考えて欲しいんだもちろんそのことについて考えて欲しいってことなんだけどおいこれだけ言ってもわからないかお前ら文体がどうとかそういうことじゃないんだ文体なんて概念にすぎないんだからしかもどっかのおっさんが勝手に批評のために作ったそれにすぎないんだどんなに死にたくなったとしても死んじゃダメだって言ったら伝わるだろうかネット上で知識人気取りが●を読めなんてことをつぶやいているのは一番危険だというかそもそもニヒリズムというのは文体の問題なんだというのがぼくの考えだけどそれもまたバラバラになっていくねえ古典文献学者さんとにかくアメリカの人でもいいけどカナダの人でもいいけど俺んとこに来てくれよそしたら話をしてあげるよ拙い英語だけどぼくはあることを知っているんじゃないというより知っていると知っていないとの違いじゃないそしてこれはもう一回しか出来ないことだとわかっているんだねえ君たち自分の真面目さそのものを疑ったことはあるかな真面目さは何でできているでしょうかって考えたことあるかなそう、そこなんだってことを言いたいんだけどもうその辺に科学とか宗教とかそういうテーマの固まりになりそうなものがいっぱい転がっているせいでそっちの方に目が行ってしまうんだよねそれでさ別に俺が書かなくたっていいんだよねでも俺が書かなくても確実に俺以外の誰かが書いてしまうことができる話なんだよねこれなんか素晴らしい才能を待っているとかあんたがた言うかもしれないけどとりあえず哲学書ってのは素人が手を出しちゃいけないってことをちゃんとわかって欲しいなそれを読んで厨二的な妄想にふけるのはあるかもしれないけどでも正直日本では●主義に対する注意がすごく薄れているよねそれは別に俺と同じ方法を取ればあっさり片付いてしまう話なんだけどでももし俺と同じ方法で書く奴がいたらさそれでわかっちゃうじゃんみんな生きるために方法ばっか探してるじゃん快楽を得るための方法それで例えば昔の人が書いた難しい話ってのはさもうネット上から消しちゃうべきなんじゃないかと思うんだあんまりやりすぎると危険だからそうきちんと哲学を勉強している人は●が危険なものだって知っているけど一般の人にはわからないからさだからネットで●を読めなんて言うやつぁ死んじまえばいいんだハイデガーを読めなんて言うやつぁお前らは言語の変遷というものを考えたことがあるのかあんなもん読んだってさっぱり理解できねえよいいかお前らと違って俺たちは認識の方法が全然違うんだよだってすぐにネットから情報引っ張ってこれるじゃないかああそう別に認識という言葉を使わなくたってできるんだもっと他の言葉に置き換えたっていいんだそれでもやっぱり●が野放しになってるのはまずいよねその辺に「●の言葉!」なんて本が老いてあるじゃない置いてあるけどさまあそれは●の安全な部分だけ取り出して使う分にはいいけどでもそれには限度があるってことを関節的にじゃない間接的に●は教えようとしているわけでとりあえずネットのみなさんあと文学をやっているネットのみなさん進歩なんてものはガセなんでやめましょうぼくが言ったやり方といってもぼくはやり方を説明するために何通りかの方法を使いましたがうんでも方法という言葉は疑えるからもう一回やり直そうと考える人はいないかもしれないとりあえずルーク先生本当にありがとうでも俺こんなの書いていいのかなひょっとするとルーク先生あなたには二度と会えないかもしれないぼくがこんなものを書いたせいでそしてまたルーク先生あなたもまた虚無の闇の中に落ちてしまうかもしれないぼくが悟ってしまったせいでそう簡単に言えばまあ繰り返しっていうのを認識するっていう方法論には限界があるっていうことなんだけどでもそれだけじゃなくてだって俺はこれを書く中でそもそも限界にぶち当たっているわけでとりあえず文学者さんぼくの考えの奇跡にじゃない軌跡に注目するべきだそして哲学書を読むべきではない専門家の指導なしにでもひょっとすると読んじゃった人がいるかもしれないそれである段階で「俺は神になれる」ってことに気づいてしまった人がいるかもしれないでもそれってやばいんだよね俺が言いたいのはそういうこといいかい言語は移り変わるんだ今日本では神という言葉を使っているけどネ申にわかれてどんどん離れていくかもしれない最終的に日本人が何かとてつもない言語を生み出して概念を生み出して世界の知を追い求める人々をこちらに呼び込むことになるかもしれないそうぼくが言った発展の方法というものをあらためて認識すればねでもダメだちゃんと言えない発展にあるパターンっていうものがあるでしょうそれを認識するそしてそれを取り出すそしてどうすれば次にいけるか考えて自分の国のところに当てはめてみるっていうパターンは延々と繰り返していくとまずいことになるんだどこかで行き詰まってしまうんだそこで書くことが終わってしまうんだでもなんで書くかって言ったらやっぱり自分の中に言葉を貯めときたくないからでしょうそう●もカフカも別に危険ではないんだ扱いさえ選べばただ何の考えもなしに読むのは本当に困る今ネット上にそういう人がいるんだ多分そのせいですごく右翼化するんだあれそもそも翼ってどこにあったっけ右だっけ左だっけていうかぼくが言いたいのはさ書くってことは宗教だってことなんだマジでメタメタフィクションとか言っている場合じゃないんだ俺は別に古今東西の詩を集めることもできるけどそういうことじゃないそしてこれは別に詩が危険だとか言いたいわけじゃないとりあえず田村隆一が言いたかったことをすごくよく考えた末ぼやっとしてるなっと思ったらいつの間にか見つかってしまったんだ要するに相対化ってのを押し進めていくとつまり客観視点つまりクールつまり真面目つまりクールそれをずっと続けていくと本郷にじゃない本当にクールになって完全に冷え切って死んでしまうってことなんだ何しろ書くことについて疑うってことはずっと書き続けるってことだから印刷機を使えばいいって言うかもしれないけどやっぱりそれも無理ね実験的なものがぼくたちに示してくれるのはさそう例えばレイモン・クノーとかもう名前からして苦悩の固まりっぽいけど俺はとりあえず最大までやってみるからその先へ進めってことなんだよ大事なことに気づかせてくれるんだよあのフライの批評理論だって同じことだ物語のパターンがあるだからそれを繰り返せどうしてかって言ったら本当は人間は物語なしには生きられないからなんだお前たちどうしてそのことに気づかないボルヘスにしても誰にしてもその時代を必死で生きてきたんだ目が見えなくなりながらも彼らが口にすることから何かを学ばなくちゃいけないでも学びすぎちゃうんだぼくたちはそうそしてすぐに限界がくるんだ本当はこれどこまで書き続けてもいいんだよね何故なら書くことについて疑うとはそういうことだからでも限界に近づいたときにそこから何かを学ばなくちゃいけないんだそしてぼくが得た結論は書くこと、これは人々を生かすためなんだってことそれは人々を喜ばせるってことただそれなんだでもそれだけじゃないねえネットのみんなもしすぐれた小説家というものを考えるなら例えばガルシア・マルケスの円環構造を考えなくちゃいけないあの円環構造はそれだけでじつは円環には限界があるってことを意味しているんだ今ぼくは物語を書いてはいない今ぼくは論理を書こうとしているそしてそこに限界があるということを教えようとしているでもそれだけじゃないぼくは全世界のみんなにこれを教え広めなくちゃいけないなぜって俺が言おうとしているのはある種の宗教だからね

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