深夜に泥酔して棚を注文したわたしは
森の中をあるいていました
分かれ道のあるところに
古びた木の看板がたっていたので
わたしはそれを蹴飛ばしました
腐ったところから
古いワインのような匂いがして
木の看板はもろく崩れました
きいろのペンキで
Synapseとかいてあるのが
視界の隅にはいり
わたしは家に帰りたいと思いました
台所ではさまざまな展開が仕組まれていて
しらない人達が黙々と煮炊きをしていました
かまどのまえにすこしだけ泥を盛ったような
変ったかたちの傾斜がありました
そのうえをとおる人達はみな
いったんテンポをくずされているのに
しらん顔をしてはたらいていた
おなべのふたをあけると
もうもうとしろい湯気が
わたしにおそいかかってきて
棚に並べるべきものを
じゅんばんに教えてくれた
なべのふたを片付けてくれた人と
目があった
彼だけ
すこしふざけているみたいだった
こんにちは。
こんにちはの文字が
あめみたいにぐんぐん伸びていった
ぱぱぶぶれの様に
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作品 - 20131214_510_7190p
- [優] 展開 - はなび (2013-12)
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はなび