ひとつのスピーチが終わった。会場にいた、コロン達がざわめく。男が一人、壇上に上がり、ステップを刻む。僕はそれを、観衆の中で見ているが、男はずっと僕を見つめたまま踊っている。男が踊っている時、男の口は一つの言葉を声なく言い続けている。隣にいたコロンの女性が私の手を引いていく。小屋の中には、三人の黒い肌をした子供がおり、「貴方の子供よ」と言う。「肌の色が違うじゃないか。」と僕が言うと、女は裸になって陰部を見せる。ここを舐めれば、貴方も黒くなる、と言って笑う時の歯が白い。
架空の小説の話を考えながら歩いていると一人の少年がやってきてとおりゃんせを歌っている。今時の子供でもこんな歌を歌うのか、と思いながら、その子供を見ると、一つ目だ。片目がつぶれ、まるで小泉八雲のように、覚えたての歌を歌うようにして、彼とすれ違う。少し歩くと、20歳を超えた女がはしってやってきて、「私の夫を知りませんか?一つ目の!」というので、「一つ目の少年ならさっきみましたよ。」と言う。「それが夫です。」「でも、年はまだ10歳ぐらいだと思うんですが、、、」女はそれを聞いて怒る「あれは一つ目なので私の夫なんです。」と。
友人の結婚式にきている。花嫁はなぜか、顔を伏せている。花嫁が泣きながら、「私は今から双子になるんです」と言っている。友人も延々と泣いている。
「この、まさに今、妻となろうとしている人は、双子になるんです」と。すると、彼女のスカートの下から小さな女の子が出てきて挨拶する。「私がこの
今から結婚する女の姉です」と、そして、友人にキスをする。友人は泣きながら嫌々そうにそれを受け入れる。彼の花嫁はそれを見て泣き喚く。
ニューシネマパラダイスで唯一泣ける場面があるとするなら、「ここは俺の公園だ!」と喚きながら忌み嫌われる彼の真剣さとその光景の陽気さ。このことを、目の前にいる女性に話す。女性が立ち上がって、乳房を出し、「小さいでしょう」と突然言って笑う。
周りには白人ばかりがいる。ここはどこの国ですか、と聞くと、「日本だよ。」と日本語で返ってくる。君は、スコットランド出身だろう。その黄色い肌、がまさにそうだよね、と、隣の女性が言う。目の前では、同じ黄色い肌をした老人が、浮世絵を描いている。
女性と映画館に来ている。上映されている映画では、陽気な田舎で人々が歌を歌いながら田植えをしている。隣に座った夢の中で恋人である女性が、「クリムトは口笛がふけないそうよ」と言う。「へーそうなんだ」と軽く答える。女性が突然泣き始める。「口笛がふけないってことは、カモノハシを見たことがないからなのよ。」と。映画の中では、未だに田植えが続いている。
来た事もないレコードショップでレコードを掘っていると、店員からこれがいいよ、とレコードを紹介される。それは見たこともないレコードでジャケットにはなぜか、デリダの写真が貼ってある。「これは何のレコードなんですか」と聞くと「HIPHOPさ、それもデルタブルース以前のね。年代ものだよ。プレス数かって少ない」と言われる。
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選出作品
作品 - 20090608_893_3576p
- [優] 夢日記 - いかいか (2009-06)
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夢日記
いかいか