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作品 - 20090403_831_3436p

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リビングの底

  小禽

sindehosiisindehosiisindehosiiと呟くパソコンの前で一人。すぐそこの大テーブルでは橙色の灯の下で家族が夕飯を囲んでいる。海底でひとり泡を吹き出しては喰らう深海の味。彼らは泣くことが出来るがわたしには出来ない。この海はかつて私の悲痛から生まれた。これ以上に泣くという事はない。そう教えてやりたいが余りにも遠い。お前らの食っている魚はわたしの海を泳いでいたんだ。わたしが育てたんだ。そう言ってやりたいが言う術がない。海は日々深みを増す。リビングの底は沈む。

文学極道

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