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作品 - 20090115_544_3263p

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今日、私の日本語から一切のかなしみがほろびる

  祝祭

南西から、
深い雨が、
始まった、
長い、乾期の、
終わり、
ここは、沼地の、
中にできた、
ひとつの、瞳、

―砂で、
瞳を洗うようにして、
清められるもの―

唇を、
噛み切った、
言葉の、
始まりから、
多くの夢を見た、
人たちの、
声に、
口を開くようにして、
耳を開いて、

私たちは繰り返す、
ふるいまじないを、
新しい言葉で、
日曜日がくるたびに、

(一つの、祝祭が、投げ込まれた、
 ここからは、多くの野が、
 水浸しにされて語られ始める)

不思議と、
明るさが、
増した、
私たちは、
この世に、
落ちた、
千の亡霊を、
一人残らず、
すくうようにして、
唇を、
噛み切る、

この世を、
渡る、
一つの、
端が、
均衡を、失い、
消えかかっているのを、
見つめている、

瞳が、手を、
映し出した、

今日、私の、日本語から、
一切のかなしみがほろびる、

(ここで、ルビを降らせる)

真新しい黒いカーディガンや、
白い、シャツに、
降る、ルビの、数々が、
開かれて、
落ちていく、

そして、
発話が、
始まって、静まった、

息は白く、
かなしみは、もはや、
遠い、

今日、私の日本語から、
ほろびた、悲しみの、一切が、
体に宿る、

千の、
亡霊の、
首が一斉に、とび、

私は、
唇を噛み切るようにして、
言葉を、
かなしみに分け与える、

文学極道

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