朝の路傍で
ことりは眼をつむる、
ことりから飛びたった羽音は
もどってこない
空は黙っていた
空がみたものをことづけるには
まだ
秋が若すぎるからだ
走りさる車や
行きすぎる学生たちの
影をつまびく朝の路傍で
ことりは眼をつむる、雨降るように
おまえをついばむ明るみが
しずかに鳴いている
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選出作品
作品 - 20081020_055_3091p
- [佳] 朝の路傍で - 丘 光平 (2008-10)
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朝の路傍で
丘 光平