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作品 - 20071203_925_2484p

* 著作権は各著者に帰属します。無断転載禁止。


しみこんできたものでいっぱいよ

  naka

     1

 千切れ途切れの脳みそキロバイトでは、一行最多、口腔が餓えて、こんにちわ。いかんともしがたい労働からビールの夕餉、私の欲するものが見て見ぬふりをしていた。
 読書している時はいい。快適超特急男or不快適置換男? 天候に左右されたり、天然パーマ、週末渋滞、よもや事故も。
 夏は何もかもが青いね、隆々たる穂先、何か考えよう、タッチ、何かを考えよう、いよいよアブクちゃんに出会う。よっ! 詩句とは足跡みたいなもの、こう言っても可、自らの足跡を巡る主人公=私の追放劇だと。
 コマ切れの脳みそ点々、アルコール容器転々、アロマ、私の軽々しさゆえ、尻軽かつ猪めいた足跡、血に足をつけぬ、私の引力に負けたコップの水の罪跡感、飢えに苦しみ、口腔が渇いて、子供を手当りしだい小突きたくなる狭心の原因かも知れない。


     2

 紙一枚隔てただけの密室で、私が何を考え書いてきたのか、ばいちゃ。まどろんでこそばゆい日々。腹から糸こんにゃくなのは、ところてんなのではなく、三杯酢か黒蜜なのか、ということが腹話術には重要なのだ。
 ここはいっそ、焼酎タイムしたい。ノットファウンド、ここは図書館の第一学習室なので、こっそりもすざんぬ。いやん、わたすが一人で飲む酒の味。しみこんできたものでいっぱいよ。


     3

 何か私には考えなければならないことが、カミナリ! それから、私が野原で朗らかにゴロゴロ転がって行く図を小一時間中数度も味わえるので、三半規管がゴワゴワ、轟々!

・女子と名のつく強者達「むずかしいものはわっかんない」。

・イートしながら生活者「きしゃぽっぽ」。

 私の鼻前で大概このような会話がなされた。けだし、むずかしくないものが、モクモクしない日など、はたしてこの世にあるものか。強者の好きな源氏物語、石炭の放つケムリ越しに、遥か彼方、彼の国の戦争(陵辱行為)をイメージさせた。
 一体、私のアルコール度数は、インチキラッパー気取りのポエトリーリィディング小僧である。いっそ、何も考えない、方角がありがたや、ではないか。どうせ羅針盤もデタラメさ。いつしかうすぼんやりした蚊帳、目蓋の冥土には、お客さん、私自身がきしゃぽっぽになって沈んで行く。
 ここは一つ、考えてみようよ。痒いところに手が届かないんではない、痒いところが分からないんだ、でも、痒いという感覚におそわれて、もぞもぞしている。何か私におそろしいことが迫っているような……。不幸は三度の兆候を示す。{鈍感/無視/密室}なんて、『かなしみよ、さようなら』と乾杯してイキたいものだね。


     4

 では、何を考えればいいのか。今、背中合わせに座っているとなりの、女子高等学校生が肌着を身につけていないため、スケスケブラジャーの、色彩はファッションピンクだと見え見えで、(皮膚アレルギーor汗疹?)、制服のシャツの袖と裾を捲し上げ、二の腕や脇腹を掻きむしり、その二の腕がやたら赤い。
 さて一体、何から考えるべきなのか。私の目線はこの頃、女子高等学校生の生足に向けられがちなのに、夏の糞あつい日本で、ルーズソックスを履いて御勉強していることは、頭が下がる思いだ。えっなに? 頭が下がる思いなのは、行き当たりばったりな生足をさらけ出しておいてルーズソックス、さらには御勉強している強者加減さ。で、人生における行き当たりばったりな覚え書き、なーんて対外しない「だめだめ!」んば御仁が行き着きそうな、袋小路のようにしか捉えられない一つの転向論でも子守唄にして、数えてみようか。よくよく考えてみれば、人間には二種類しか居ない。宿命を信じる者と、宿命を信じない者。さらに数えれば、{宿命を信じて蹴落とされる者/宿命を信じて愛される者/宿命を信じず蹴落とされる者/宿命を信じず愛される者}という四種類の類型が導き出された。
 これは大いなる哲学的ギモンである。しかし、共謀という言葉を、家族計画の計画通り、右へ二十六度にねじってみればよろし。兇暴になるのだ。“計画という名の共謀=兇暴”、ここには各々に対し、等しい関係性が認められる。


     5

 図書館の第一学習室でありながら、別の密室で原稿用紙のマス目は使用せず、裏側の白紙に、硬度HBの鉛筆二本(長短)を用いて、鬼ッコの真似をして楽しむチャーミーな私がどうしようもなくて好き。過渡期、つまみを欲する権利は私にはない。孤立を求め連帯を求めず、力及ばざるは酒の所為、酒が尽さずして座することを拒否する気持ちだけ。
 となりのスケスケブラジャーは依然背中を向けて、夏休みにも関わらず、iなのか、最新型ヘッドフォンを着用し、そこからコンパクトに音が洩れている、「さくらんぼ」みたいなフレーズを歌う生足歌手と思われた(徒然)。
 千切れた脳みそ……、シンコペーション、……ファッションピンクの蚊帳の中、腐った齲歯が疼いて、たまらぬ口臭をまき散らし、スケスケブラジャーは御仁とチューしている。待ち合い室で、調理本に隠れながら、しかし、どこもかしこも見え見え。焼酎のかわりにペプシを飲んでいた。御勉強は補強作業、途切れた線路できしゃぽっぽ遊び、再度組み替えられた眼球組織のおかげで、人生がモグラになっていく。スケスケブラジャーが内包しているものまでは見えず、若さとは貧相な出来事ではないじゃない。むっちりした生足に、耽美。

文学極道

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