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作品 - 20060826_180_1505p

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夕暮れ

  たばこ



息を奪われない安心感をいつのまにやら持たされて
揺れる窓から黄緑の景色を見つめていた
そこへ行けたら、そこで歩けたら
なんて想像をしては誰かの声を聞き逃していた

太陽が落っこちても明日は来ると知っている
本当は誰もが信じているこの現実を誰が心から疑える

とどかない葉書を待たされて視界はオレンジに染まる
震えた文字が何かを物語る
続く呼吸もやがては苦しみを帯びあの太陽とは逆の方向へと

あと何年なんて言えるわけもなく言うはずもなく
きっとあの先の田んぼの稲はあなたのように子を抱いて揺れているのでしょう

文学極道

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