詩投稿掲示板 - 過去ログ [313]

5926 : akuro  New order '12/03/08 08:15:51

春、花が咲くようにして、
幽霊達を埋葬する、

踏み固められた土の上で、
また踵を鳴らす、
姉が、土間に並べられた、
靴の中から、長靴を選んで、
妹の咳が、台所に中で、
食事に降る、
母のエプロンにとまった、
甲虫に、西瓜を与える、
父の、足は裸足だった、

テレビの中の生活が、
時間通りに始まって、
席に着くはずだった、

野球をしに出かけたままの、
弟は、帰ってこない、
仏間にいけられた紫陽花の、
裏で、語られなかった記憶が、
飴玉のようにころがって、
蛙の口に触れる、

テレビの中で、あの家族は、
手を合わせない、
彼らには宗教がない、
だから、悲しい、

後ろを振り向けば、
貴方が歌う歌がある、
帰りはこわい、といって、
さらわれないように、
手を絡めた、

引かれたままの、
髪が、少しだけ抜けて、
祖母が笑った

ゆっくりと引き抜かれるように、
私は、口をぱくぱくさせて、
走り去った足が、
もうついてこない

貴方の乳房が
優しく発狂するように、
私は少しだけ、子供になる、
その手から飴玉が転がるようにして、

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