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明日花ちゃん - 2013年分

選出作品 (投稿日時順 / 全1作)

* 著作権は各著者に帰属します。無断転載禁止。


悲しくてみたことも(にゃい。)

  明日花ちゃん


並ぶように一人います
二人、三人、いるのですが
小さくなり長い腸の中(あなたとわたしとそのなかのあなたにあるひとつ。なみだ、火曜日のこと。)

あなたと暮らしたい
胃袋の中(紋白蝶を食べ過ぎた失速、百合向けられた胸中(触れすぎた左側(親近より、とびきり苦しい窒息)の外に付随した、肖像画の紙切れ、あなたの美しい鶴。私の?どちらの?どちらでも良かった。)の外部は世間体に触れすぎた私の純情が胞子のように難しく発光する)ため。)

人づてに殺してしまわないように
神経が道を標して脚の中這入る(不格好に歩く雪降りしきる白陽のうつ病患者のように向かって言語を刺し始める(患者のフリをし、仕事であるとそそのく。)私より悲しんでください、そうして井戸水を汲んだ)外気に犯された言葉は使い古され沈んてゆく。正直に差し込むなら愛さないでください。そうして、消えゆくのは加工された色調。透明さだけを残しながら。


粒の中(書きかけの項目(目次の名称は『風騒がしい』(トマトの赤みは明度を増し、幾度白くなる(つむじの奥であなたの消した色目なのかもしれない(船で餌をやる魚を捕獲するためでもなく、魚を売り、求める人の顔を見つめて行為をひと度みたび続ければ良いのだと言い聞かせた)波止場では嘆く不躾の丸みを背骨中央に持たせ)存在は見よがしに泣いている。すると触れすぎて仕舞ったと静かに想い悩んだ躊躇いはその海に沈む日を願いやまず、深く丁寧に並ぶその重みはたとえ目には見えずとも、瞼の上にしっかりとしがみ付いている。重いと考え、ドラッグストアでマスカラを買った。睫毛を立ち上げ、変化の訪れを慈しむように乗せていたラメは東京に舞い始めた。その綺羅星はあなたの前に塞がる雪でしたと言えなくなってしまうひと時)どこに伺えば、あなたを救うことが出来ますか?)どこに連れていけば良いのだろう。幸せはどこですか。幸せの温度はどれ程でしょう。教えてください。

装置のようにイルミネートするなら美しく膨張した弓に沿う地図を破り続けて。
腕が無くても芸術家のように見える。
可笑しいでしょうか(
私をください
。)

降り立つ前
二日辛抱した
三日さまよう
以前、
どうしたら足元を浮かべることが出来るか
ポーチのファスナーを開け閉めしながら
ひたすら考えていたこの中(私は何を入れましょうか。(入浴剤を二つほど(薬を一週分(先日のマスカラ(渡すはずのお菓子(思い出すためのメモ(の中には日付順に並べた脱字をひたすら載せ続けている)傍にある花の名前を書き加え、閉じて)開き)閉じ)開き)ひとしきり確認する)手元に知らない指が変わりに開け閉めしている。悟られたポーチの中(わたし(下腹部(血(なにか(とても悲しいもの(なにかへ(あこがれの(難しい(迷う私達(なぜ(なぜ愛せない(なぜ

愛せていたことにならない)


ひときわ、
上擦る声の先(静かな(雨。(聞き耳を立てながら(深い地が欠けている(コーンクリートに染みたい(願わくば泡に(一つづつ(二つに分裂し(アメーバのように変容し)何者へ)不可解な脊椎動物への)進化論を)説き伏せる(無我の演説を(どこで(外(中でひたすらに聞いている)幸せになりたい(美しいものでありたい(せめて私のおまんこと(おちんちんが(どうしてなの(ショーウインドウを見る(後悔していないのに(幸せ)の分裂)引き裂かれるどこかに。
波止場に心が二つほど見え)知らない間に(存在を感じ始めた)あの人は)見ている(いない(いる)居ない)美しいデコレイトを続けた。
一つまみ
すれ違い共有する筋を
緑葉のシートに感じている。

あなたをください

にゃー
にゃー
にゃーぁああ(にゃ((、、


ねこ
)と知識を交換するため
雨の中横たわる
小さな顔を拾う。
みかん箱は尽くされたように
不死を捧げていたから。()

文学極道

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