選出作品

作品 - 20200511_942_11876p

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ずっとみている

  キリン堂

捧げられた声が1オクターブ高くても

乾いたシャツが鳩になり時にかえり
飛び去るのなら見送ってやればいい
サイズの大きな靴がすっかり馴染んで
靴ズレのない快適さがとてもさみしい

この街では
知らない人と椅子を分け合い
高階から落下する涙に悲鳴をあげ
不必要になった長靴達は捨てられる
すべての放物線にひかれて、また
吊りあげられていく視線のさきで

ラムネの瓶が 回転している

受け手もいないのにずっと待っています