漆黒に浮かんでいると自分の輪郭を探すので精一杯
山の稜線をなぞる拙い想像力。
輪郭を浮き彫りしたいと思った10代の自分は
いつのまにかを通り過ぎて行って。
ただ、ふいに拾い集めてしまう、ゴミにしか見えない
いや、石なのかもしれない、それ。
それは先ほど述べたとおりのモノで、
それを夜な夜なノミで削る。
でも一人じゃ完成しない、だから、
誰かの優しさや、厳しさが削り落としてくれる
自分らしさと言う幻想を。
最近はっきりしはじめた私の体はまた、誰かの輪郭に
ノミをいれる。それは終わらない。
そうありたいね、ビッキさん。
選出作品
作品 - 20190813_579_11393p
- [佳] 拝啓砂澤ビッキ様 - まひる (2019-08)
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拝啓砂澤ビッキ様
まひる