選出作品

作品 - 20180306_428_10295p

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人格攻撃の詩。

  泥棒




あなたの胸の中を歩いたら
そこは春の木漏れ日
悲しい人影もなく
血管を泳ぐ比喩たち
夜の海のよう
誰もいない心臓
にぎやかな廃墟でうたう小鳥たち
を連れ去る
意味ありげな
改行
本当の意味は
胸の奥へ流れる川
その川は深く、
傷は浅い、

低空飛行する詩句はありふれた散文となり
やがて雨が降る
攻撃的な風は枯れ葉と遊び
灰の庭をつくり出すのでしょう
嫌われて輝く
あなたの心臓を止めるために
そのためだけに
誰よりも
あなたを軽蔑しなければならない
そんな夜もあるとして
歩く、
歩けば、
丘の上には
鎖骨のような枝
折る、
折れば、
あたり前のように花が咲き
明日の予報では
雪が降る
優しいあなたが
胸を痛める夜
そばにいたいのです。

わたしは
悲しいと叫ぶ人など見たことがない
死にたいとつぶやく人なら
毎日いるよ
灰の中で
みんなもっと汚れたらいいのにね

お元気ですか
今も
あなたより好きな人なんて
私にはいません