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作品 - 20180106_569_10155p

* 著作権は各著者に帰属します。無断転載禁止。


種と骨灰

  鷹枕可

紋章-図像学を鈍重な磔翅翼は牽き
象徴の髄漿たる
薔薇を篭めた
西洋灯の街角を
弛緩した人物群像を
同一の検貌死『カトブレプス』が這って、言った
誓言の移譲、
或は花籠の髑髏は
暴風雨の霧鐘塔を曇壜に置く
確実な均整を附帯する
雁という雁その図形の死骸であるに過ぎない、と

喩えて球体
確たる紡錘時計
そを天球投影室に瑕疵に、
花總へ縫代のごとき瘢を
受肉誕生、ウラヌスの陰茎へ
黎明の晦瞑を
臓腑たる教会建築その含漱種へ嘱目する
奇胎

それは奴隷統樹の
私縫繃帯のごとく
遷移-隔絶を操舵、瞠目する実象記録
バルトアンデルス、その
万物を流体時間として受けつつ
鍵無く花束無く
乖離無き
人物乖離を嚥む物
外範疇紡績機械に
静物胸の総臓腑を産み
全て死の影像、
乾酪の孵るもなき裂罅を欹つ夥多、聴衆

怨嗟それは
数多の磔像柱、
その蠅たる争乱-酪乳壜-螺殻に拠って
後悔を肯う、
青菱十字に鈍旗幟を
癒着を齎しめ
透徹現実の人物達を福音に拠り
束縛-投獄し
呵責の所以を韜晦するべくあるものを、

文学極道

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