選出作品

作品 - 20120614_252_6148p

  • [佳]   - かぐら  (2012-06)

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  かぐら



「なんてこった」

卯の花に、精子をふたつ落とす。ここには、認識するものの、瞳がある。
それは、烏細工であり、この夜から、浮いている。答えを二つ、刺し割っておく。

もし明日、塵を持ってきてしまったら、きみが切れたらどうしよう。
グリーンの黒い砂糖、流れてゆく。始点は黒い髭の先き、自転車に載る。濡れて、グレイプ。

24センチのノコギリ取り付ける。品と川の間に、肺に溜まったんぽぽ。
白いラジオの音量を、絞って、すべてを終える。
頓走した、生を棄てた、鳥になれた。人が、また消えた。

 18禁
(アメリカン・ティーン・スピリット)
「この女、茶葉が腐っているものだと思っている」
汗の匂いは、あなたの頭の後ろからしている。唇の象形。そのまま口づける。

しいたけ、つちのこ、そして罷免された歌人、恋愛
枕詞、少し高いから、センテンスも喉を通る。
ダッシュ、する、 白浜に残された、もっと白い鹿の骨




倒れたTORIS瓶
叫びのりこし

もし明日、腰をひとつしか、持ってこなかったことを きみが切れたらどうしよう。
右手を見つめる。白い糸が立っている。この街の霜焼も近く
警察介入、独立ということばを盗ったアメリカ、ちまきのなかの菜。
「ヒロイズム」
「丁稚の政治家」
ほこらないから、好きなんだね、ねっからの飛行士、


 チョコレート色の煙草を持つきみはもしかして
 僕の大好きな猫を殺すの。
 でも猫は、殺されていることを 知らないかもしれない。
 猫は、失っている。
 猫は、失っている。
 季園を。
 混血は、もう戻せないということ。受けいれること。梅の匂いがする。
 あなたの木製下着から。


卯の花、ひとつ、咲く。