僕がみどりの草原をヤギと一緒に
歩きまわるということはない
あの黄色い花は何?
僕は知らないな
コンビニの前に落ちてる
小石だって歌うんだぜ
動物園にいる猿たちが
僕のリンゴを食べることは無い
羊飼いはどこに行ったの?
最初からいなかったっけ?
高層ビルに囲まれた木と
森の奥で太陽の香りを放つ木との
違いなんて無いのさ
美しい詩の言葉は
遠く遠くで
桜の花びらのように
散ってしまった
それは1941年の7月7日のことだった
きっと今日と同じように
空は青く
太陽の柔らかな光が彼らを包み
それから風が吹いていたのだろう
その日、詩は燃えてしまった
僕らに残ったのは灰だけか?
冷房のきいた図書館の
大きな窓から外を見ると
たくさんの名も知らない
木々たちが風に乗って踊っていた
選出作品
作品 - 20090509_412_3512p
- [佳] 現代詩 - ぱぱぱ・ららら (2009-05)
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現代詩
ぱぱぱ・ららら