転がり落ちている慰安を踏みつけながら
私は冬の陽が射しこむ空の影の中をあるいていた
青年がうつむき加減につぶやいた
ロバート・プラントをロバータ・フラッグと間違えてしまった
ロンドン帰りの留学生はこうして音大生の彼女にふられた
深爪が化膿する恥しらずの時がめぐり
ごじかん前にのんだ幻聴のくすりが切れ始めた
とんでもないことだわとんでもないこちだわ
あした着く筈の新しい服がいつまで経っても届かない
靴底ごとに戸籍が変わって私は動けずにいるというのに
選出作品
作品 - 20070208_129_1835p
- [佳] ミドリの影 (1) - tomo (2007-02)
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ミドリの影 (1)
tomo