選出作品

作品 - 20051101_946_687p

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あまやどりの停留

  キメラ

くらやみの中
また携帯のひかりだけだ
通りには車の行き交う音が
すこしだけきょうの反省のような音にきこえる
ふるえていた
似ている夜のかおは
きみのぬくもりみたいに温かくはなくて
オレは決まって何かを夜に守っている

10年後の空からは酸がふる

その土地での生活はまるで苦い覚悟のような味で
甘さはすべて君だと聞く
ふたりで観た
くらやみのオリオンは架空であるなら
ふたりでオリオンを背景に裏側までもすり寄らせ
むかしばなしをしてみたい

その一瞬が10年をとかしたから
一瞬で10年をきざみ歩きだす

そんなことって
まだ残っていたんだな


最終のバスはいってしまった

あまやどりの停留だよ
星空にないていたらふと
横にきみがいたのは