ウミツバメが旋回
する
潮のさしてくる時刻、その時刻が
きみに
言葉をかける。
記憶するように、数えるよう
に、
数え入れるように、多くのもの─(そこには
数え得ないものも
含まれるだろう、たぶん)─を。
それらは教える
数えるように、
追想する、
わたしのものでない
還ってくるものがある、わたしに
戻りながら
わたしのものにならないもの、
戻ってこない
もの。
今日(この時は
わたしのものになる
だろうか)─、
記念する、そして
記念される
もの
が、
訪れつづける
それらは数える
教えるように、
数えるものについて、ウミツバメが
旋回する、その時刻。
旋回する
ウミツバメの
数は、
数々。
選出作品
作品 - 20050302_650_102p
- [佳] ウミツバメが、旋回する - こもん (2005-03)
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ウミツバメが、旋回する
こもん