ウミツバメが旋回
する
潮のさしてくる時刻、その時刻が
きみに
言葉をかける。
記憶するように、数えるよう
に、
数え入れるように、多くのもの─(そこには
数え得ないものも
含まれるだろう、たぶん)─を。
それらは教える
数えるように、
追想する、
わたしのものでない
還ってくるものがある、わたしに
戻りながら
わたしのものにならないもの、
戻ってこない
もの。
今日(この時は
わたしのものになる
だろうか)─、
記念する、そして
記念される
もの
が、
訪れつづける
それらは数える
教えるように、
数えるものについて、ウミツバメが
旋回する、その時刻。
旋回する
ウミツバメの
数は、
数々。
最新情報
こもん
選出作品 (投稿日時順 / 全2作)
- [佳] ウミツバメが、旋回する (2005-03)
- [優] move (2005-08)
* 著作権は各著者に帰属します。無断転載禁止。
ウミツバメが、旋回する
こもん
move
こもん
きみはすいかを近くと遠くでころがして、
動物みたいに
移動して
いた。まだ生まれていない、生まれる手前の
これから来るだろう
ものは、そして
すでに死んでしまっている
ものは、生まれる
手前で死んでいる、
時間がうまくいかずに、ここで
いま
きみはすいかを
ころがして、
移動する