会計は咳払いで済ませたっけ
何を大きな声で言ったか忘れたけれど
財布をジーンズから抜くことなくその居酒屋を出た
レベル30 レベル30の壁は高く
29歳の私は30になっても29歳かもしれない
きみは経験より成功を大切にするから
何もしていないのに
誕生日を祝って貰うことが不満だと言った
この歳まで生きていて良かったね おめでとう
この歳まで生きてくれて良かったよ おめでとう
私は何も成さなくていいんじゃないかと言った
毎晩 一時間半あなたと話し
こころにそれだけ自分で釘を打ちつけ
くりかえさないが
くりかえし
つまりニッケルな
風を
涼しい風をありがたい
と
泣きながら、しかし
笑って話すあなたが愛らしかった
2016年 7.7(木)
〇〇、昨日購入した牛乳を
「この牛乳、変な味がする」といって洗い場へ棄てていて
驚いてしまいとめた。
牛乳の味を確認するに別段、変な味とは思えなかった。
しかし私は「うん、変だね」と言って残りの牛乳を棄てた。
気持ちや気分は知っている
気持ちや気分は知っているけれど
こころって何なのか わたしは知らない
そしてふふっ、と猫を床へ投げ、ぶつけて笑ったとき
私は何も言わなかった
きみとふらふら夜を歩いていた
すると私の背中に鈍痛がして倒れた
次第にその痛みは急激に増して
涙目で後ろを見ると
さっきの居酒屋の中にいた男だった
男はもう私でなく
私を見てきゃっきゃ、笑っているきみの顔をじっと見つめ
ナイフを路へ放って走っていった
そうだね
あの牛乳は、本当は変な味はしなかったね
「この牛乳、変な味はしてないよ」と言わなかった
私は嘘つきで、だから悪人だったね
>> permanent URI: http://bungoku.jp/ebbs/20160712_764_8958p
>人生をレベルで例える時点で読み手に制限が出来るような気がします。