詩投稿掲示板 - 過去ログ [479]

8963 : 嘘に(改)  yaya '16/07/13 14:23:56

顔を見ることなく 女とのメッセージのやり取りを続けていると
ふと、とりつかれたように
ひきずられるように
言葉が零れていくような気がする
何か、心の奥底にしまっていた言葉がぽろりと
スマートフォンの小さな画面に落ちていくみたいに

零れ落ちた言葉は記録として永遠に残り
僕はとんでもない間違いをしているんじゃないかと不安になる
そう、本当のことは
今の感情の中にしかないのに
画面に映る言葉は
スクロールした過去に居続ける

永遠は時間の流れに属するんじゃなくて
刹那の感情に属するんだと思う
そう僕が打つと 女は
私はいつも欲張りだから時間もすべて手に入れたいの
と打ち返した

そういっている今も きっと
女は、違う誰かのためにキッチンに立っている
だからといって女の言葉が嘘だとは思わない
刹那の儚さと不確かさがいつも
小さな物語の中で重なり合いながら揺らめいているから

不意に 
あなたは嘘つきだと女に言われて
僕が困って返事に窮していると
詩は嘘つきだから と続けてメッセージがきた

永遠と詩の言葉が
真実になることなんてあるんだろうか

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- ealis -