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作品 - 20200214_050_11711p

  • [優]  没落 - 鷹枕可  (2020-02)

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没落

  鷹枕可

古い庭には、飢えた小鳩が 暫し留る、
睡蓮は、弛みながら 泉に醒めて、燃える、
鉄錆色の楓が、舫う 
滅びた 教会の鐘が、風を叩く、
夕暮に 乾藁車が 草薮に 捨てられている、

荒れた畑を、白く蓬が蔽う、
落日へと幾つもの手が、顔が落剥していく、
滅びた者たちの鐘が、影を塗る、
悍ましく乾いた、指へと

工廠の跡に、手のひらを浸す、
傷口を確かめるかのように、
水底には アーチが、
白い 梢に編まれた 教会が没している、

営為の為に、一日は静かに衰亡していき、
変貌した、エンデュミオの夢、囁きが、扉を亙っていく、
血に汚れた 幾つもの麻の襤褸布を 潜りぬけて

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鳴禽が、十字路に 十日目の麺麭を貪る、祈る者をあざむきながら、
その時が、きさまの最期の日だ、窓の窓、沈鬱な、影に