どれほど暖房を強めても
指は軋んで文学極道を荒らすのに
エステル記は開かれたまま
マイスリーはシート単位で飛ぶ
その点々は恋に落ちてる
ほとんどすべてが病状である
事実が おれとおまえにとって
違う重さになる その差をうめるため
そそがれるものの面に 梅の木
ステージのすぐうしろ
うすい布に映る影さえ
昔の恋人 に
恋人がいることを知るとき
すこし壊れる
おれのなかにある時計
この五年間はまるでデタラメだった
今年は早いね 最後の
梅の花 ひとつだけもらって
やさしくロープを絡めていく
選出作品
作品 - 20200212_036_11710p
- [優] bye-bye - 完備 (2020-02)
* 著作権は各著者に帰属します。無断転載禁止。
bye-bye
完備