選出作品

作品 - 20200117_843_11681p

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更待月

  ハナビ


髪の影が白い無機質な肌を降りる
蜜一滴、唇に
口角が上がり真ん中へ伝う
皺のひとつひとつに不必要に執拗に
一滴、一滴、どき、どき、
「つまらない遊びならヤメて」
「踏みつけるわよ仔猫ちゃん」
頑なな首の横から覗く、手招き
手解きは私が
「お前ごときが?」
冷笑の前哨戦
ヒトモドキの夜