晴れの日に
いただいた花束を
逆さまに吊るして
ドライフラワーにする
すこしずつすこしずつ永遠を目指していく
花たちを眺めているのが
わたし、好きだな。
それを目指させたのはわたし
という小さな優越感と罪悪感も
雨の日だとそのスピードは
ゆるやかになることも
生きながらにして
静かな石になれないものか
水がじぶんを穿つのを拒むこともできない
ただの、しっとりとした石に。
そこにあるのは
誰に、なにも
与えたくないという
心淋しい孤独の願いがあるだけなのだ
選出作品
作品 - 20190320_327_11128p
- [優] 花 - 水漏 綾 (2019-03)
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花
水漏 綾