梅田に雪は降らない
カスミはむしろ夜を眩くさせ
棄てても棄てても
私の地平へ
横書きで積もる言葉
この座席を いいえ
あの座席
だったかもしれないが
私は知っていた
わたしたちもきっと
知っていたと思う
どこまでも醒めていく風土と
改行の呼吸
白い野犬に囲まれて
灯台は濡れるから
あっちは四国
あっちはホトケノザ
あっちは何だろう ほとんど
てのひらの美しい影が
真夜中の海を
どこまでも巻き戻してしまう
選出作品
作品 - 20190204_611_11043p
- [佳] white - 完備 (2019-02)
* 著作権は各著者に帰属します。無断転載禁止。
white
完備