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千種千草を撒く雌雄花蘂へ
散逸‐比翼植物
一縷苧環廻廊の標
均整‐理想像
累紙を縺れる
奇異たる象限
分轄鏡、
施鑰を縋り喚く
堰提無き第七燃焼機関
指判‐審及‐檻舎に地球殻
宣言
その断頭台
臓腑を別けて薔薇の壜、心臓に
馨る劇俳優の死
乃ち
劇場現実
旧市街地の一箇月を想像と呼ぶならば現実像の裏に聖霊達がバスタヴに湛えていた赤銅の景観建築模倣都市は鍾乳筍の影像に過ぎない、
糊漬の歩哨兵や労働夫や男娼館に劣るとも遠からず遠近法に基礎を置く歪像画に流麗な市街が展望される様に、
伝書の警戒は終ぞ火薬庫の継母達を偶像礼拝のレミング市民に電話線を掛け渡す様には上等な工事車両を具有してはおらず、
硬化剤洗濯機に膠着した季節に土地の葡萄畑を延展するには、偏執的な公人尊厳偏重傾向を顧る必要があるだろう、
孰れにしても錠剤の極彩色の痴夢は譫妄と人体像の関係性範疇に於いては無感興を科されて然るべきものであり、
想像力の視線は劇現実から超現実に後退を遂げなければならない、公海領に於ける悔悛自殺としての膨張が統計推移が指し示す様に、
薔薇の階段には錆銅の裸婦像が諸手に瓦斯罐を開化せしめながら蜂窩の実を滔々と砂糖壺と鍬に及ぼし、青藍の群像は凝と私海の紛糾を耐えている、
裁断された幅広の額縁、ダンテルの窓、膏の様な海等は既にして既成美術の概念遊戯を擱き去りに、真贋と機構の綿花畑に靡きながらも
真新しい棺に収められるべき草花の縺れ縺れた印璽を俟っているのだろう、
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死の威嚇
黒窓の地下階に
万朶累々たる蜘蛛の鉤花
少年
蟻を踏み躙り
硬殻科螺旋門に範疇を置く
素鉄の鞴を
白熱灯は瞬き
隧孔‐球壜‐柵を亙らず
後脚動輪、多階建築梗概を仰ぐ
托鉢修道
含漱泉
陳腐、血を飲む繭の裂開
選出作品
作品 - 20190124_407_11019p
- [優] 円形劇場 - 鷹枕可 (2019-01)
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円形劇場
鷹枕可