選出作品

作品 - 20181001_036_10776p

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カタコラン教の発生とその発展

  田中宏輔



 コリコリの農家の子として生まれたカタコランは、
九才の時に神の声を耳にし、全知全能の神カタコリの
前ではみな平等であると説いた。布教は、カタコラン
の生誕地コリコリではじめられ、農家で働く年寄りを
中心に行なわれた。そして、信者の年齢層が下がるに
つれて、コリコリからカチカチへ、カチカチからキン
キンへと布教地をのばしていった。こうして、次々と
信者の数が増加していった背景には、カタコランの説
いた教え*が非常に簡単明瞭であったことと、祈祷の際
に唱えられる言葉*が極めて簡潔であったことによる。
 やがて、カタコランは、カタ大陸を統一し、カタコ
ラン教*の国を打ち建てた。その後、カタコランの後継
者により、カタからコシ、フクラハギの三大陸にまた
がる大帝国がつくられた。これをカタコラン帝国という。



 * カタコランの説いた教えというのは、要するに、神カタコリの
  前では、みんなが平等であり、人間の存在がカタコリによって
  実感されうるものというもの。
 * それは、次のような言葉である。「カタコーリ、コーリコリ。カ
  タコーリャ、コーリャコリャ。ハー、コーリコリィノコーリャコ
  リャ。」日本語に翻訳すると「ああ、これはこれ。ああ、それは
  それ。はあ、これはそれったらこれはそれ。」となる。
 * その教えをまとめたのが「カタコーラン」である。

参考文献=ニュースタディ問題集・歴史上