選出作品

作品 - 20180314_728_10314p

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メンヘラ

  いかいか

私は自分自身の説明を誰かに宛てており、私の説明を誰かに宛てながら、私は、貴方に曝されいるからだ。
ジュディスバトラー 自分自身の説明すること

この国で、
精神病者、
が、発見されるのは、
近代だ、
ロシア皇太子の、
来訪の際に、
東京で、
一掃された、
、人々は、
さらに、古い時代では、
巡礼、などの、
群れに、
紛れたが、
名が与えられる、
定義された、
ものの、
名が、
冷たい、

狐が、
ついて、
人になる、
から、
名が与えられ、
新しい、
病が、始まる、
夜明けに、
私は、
君をぶち殺しにいかなければならない、
窓は、開けた、
あらゆる、水を、
汲む、人の、
手が、赤く、
ひび割れた、
この、国土のように、
燃えろ、

おしえてやるよ、
君らが言う読む、の、
浅さについて、
憑依される、身体から、
病む身体に定義された、
わたしたちの、
こころは、
獣と、
人に、
分かれた、
まま、まだ、
獣は、
今だ生きている、

ここでも、
柳田の、人類学が、
邪魔をする、

俺の詩は、
知識を前提とするよ、
でも、それを、求めないように、
作っているが、
君らは、読めるんだろ?
しねよ、ばか

新しく、
精神を、語る度に、
病が生まれた、
狐は、今だ生きていると言うのに、
私は、私を、
定義するもの、の、
名を知らない、
内に、
私は、私ではなくなる、
朝が繰り返される、

朝が来た、
早くに、蛙が、燃えている、
剥奪された、
狐の、名は、
病に置き換えられ、
貴方は、
精神を、
個人に、押し込める、
様に、
息をのむ、

ここでも、やはり、
大本、が、
出てくる、
大本は、
日本近代のあらゆる、
問題を、
抱えている、
のに、君らは知ろうともしない、
よくある、批評的な語彙や、
思想的性格の強い概念で、
安易に、型にはめて終わりが、
読めてるなら、そいつは、
本気でばかだろ

心理学は、
れいこんを、
否定しながら、
現れて、

なんで、俺が突然こんな、
ことを言うかわかるか、
近代文学は、
個人を、前提とした、
精神も
同じように、
個人を、前提として、
定義されなおしたからだ、
精神医学も、そうだ、
精神の、
ありかは、
個人の、内面と、
されてきた、
そして、それは、
わたしたちの、文学をも、
定義してきた、

私たちには、
もはや、旅はない、
漂泊は、
許されない、
路上は、
なく、人々は、
住む、ことを、
強制された、
家族の、
内に、投げ込まれ、
未定住は、許されない、
何者かでならなければならない、
私たちの、
何者でもない、
可能性は、
とうの昔に、
焼き払われている、
ことすらしらない、
ものが、
病を、書いている、
病を、書く、
ことが、
規律的権力を、
物語る、
らざるを、
得ない、
もはや、私たちには、
自分の、言語はない、
定義された、
言語は、
私たちを、語りながら、
私たちでないものを、
語る、度に、
私は、
私を失いながら、
私を、その、一瞬に、
立ち上がらせる、
が、それも、
貴方でない

路上徘徊から、
始まり、
娼婦、犯罪者、非行少年、
を、精神病と、殲滅し、
病院へ、押し込んだ、
時代から、なにもかわってない、
古い時代の、
民間療法院が、
精神病院に、
置き換えられて、
行くなかで、
また、わたしたちの、
精神も、
管理されるように、


俺にはできる、
存在の、
言葉を、
君にはない、
せいぜい、
どうでもいい、
リスカや、odや、
自殺未遂や、
どうでもいい、かなしみや、
くるしみ、
ばかり、
で、
それすら、
君は言わされて、
いるかもしれないのに、
何かを語っている、
つもりの、
ばかなんじゃないのまじで

俺はメンヘラが大嫌い、
メンヘラである、
苦悩を書きながら、
メンヘラであることを、
利用している、
人の、かなしみなど、
くだらない、と、
言い切る、

本番だ

花が咲いた、
花には、
人の、
こころが、
憑かない、
獣が、生まれた、
獣には、
人の、
こころが、、
憑かない、
私には、
私の、こころが、
憑かない、
かなしみは、
言葉の、
中にしかない、
だから、
貴方が、泣いている
姿が、
泣いている、
と、かなしい、
にしか、
置き換えられない、
私は、
何が、失われたか、
を、知る、ことがあっても、
何が失われるか、は、
わからない、まま、
私の、こころは、
私と言う、
存在に、剥奪されて、
暴力に、曝されている、
雨が、憑く、
母の、香りに、
私の父に、
濡れた、ものだけが、
はっきりと、
たちあがり、
揺れ動くのを、
ずっと見ている、
限りなく、
かなしいことを、
限りなく、
少ない、音の、ない、
言葉にして、
こころを、
呼ぶ、

こころは、
私じゃない、