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ましろな黒鍵を探している、はじめから見つからなかった、あるいは最初から祭儀にかけられてなかった、蛇の目の中に潜む蜥蜴のようなくろいくろいくろいくろいというよりはこわいこわいこわいこわいという聖(ひじり)を坐しているさまなるを、メニューはマニュアル車とマニキュアの嗅覚における共通点を探し始め、閉じられたときには、すなわちラストオーダーのときには新しく新しく新しく新しく新しくNew Orderになっているピンク色の風呂と井戸。目には目を、歯には歯を、埴輪には埴輪を、新しく新しく新しく、九十九折になった坂巻紙とそれを登っていく輪郭線のたどる指先のような安堵感が、and so on(いって仕舞えばこれは暗騒音なのだ)と続く。
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「毒を吐く」という詩行を次の章
へと移す、毒を吐くという詩行が
「毒を吐く」という詩行となって
次の行に現れる、のでよく見てい
「毒を吐く」て欲しい、と思って
「毒を吐く」ならば次の行にもと、
「毒を吐く」という氷結を与えし
める瞬間、胎児からやってきた毒
でわたしは胎盤を腐敗させられ、
子宮ごとごっそり抜き取られる。
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てんでバラバラになり、てんでバラバラになるてんでバラバラな作法。
てんでバラバラになる、、、でバラバラになる、、、
てんでバラバラになる、バラバラになる、てんでバラ、
バラになる、てんで、バラ、バラ、になる、
て、で、バラバラ、になる、、て、、
バラ、、になる、、、で、
、、、になる、、
、、、
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混ぜても味はそのまま!
手軽にいつでも食物繊維
魔法の衣装だんすから
真冬の異世界へ――
飲み込まれていく四季は
屁とともに中和される
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島根県人は夜になると
鳥取砂丘の砂を盗みにくる
軽油タンクが満タンになるまで
砂を盗み取っては突っ込み
それでどこまでもトラクターを走らせる
彼に出会ったときわたしは指差して言った
「あなたは有名人ですよ!」
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ガソリン+キャベツ=キャサリン
⇔ビブラート+オブラート+太陽光=地球寒冷化
⇔人々は二酸化炭素を食べる
⇒キャサリンだけは等しく肥らない
C:O=1:2
であるがゆえに
コバルトブルーの瞳の複数形は
まだ夏色をしていない
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自炊するといいですよ。まず炊飯器に芯をくり抜いたキャベツを入れます。そしてコンソメを入れて、炊飯ボタンを押します。約40分後、キャベツのコンソメ煮の出来上がりです。たったこれだけ? そうなんです。あとマヨネーズを和えるもよし、ベーコンを炊飯器に一緒に入れて炊くもよし。ベーコンでなくてソーセージでもよし。もちろん、ベーコンとソーセージは人間の肉で。そうでなければ、針葉樹林帯を中心としたツンドラ地帯にかけて、より一層温暖化してしまいます。結果として排出された二酸化炭素、並びにメタンといった温室効果ガスが、さらなる温暖化への推進力となるでしょう。パリ協定は白紙に、京都議定書は無意味になるでしょう。
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帰り際にキャサリン、ぶちまけた
『わたしは地球のような目をしていない』
選出作品
作品 - 20170717_147_9764p
- [優] 漆黒論 - kaz. (2017-07)
* 著作権は各著者に帰属します。無断転載禁止。
漆黒論
kaz.