存在確認中の瓶の中
泳ぐうち
出られなくなったのかと
焦りながら
開いたままの蓋位置まで
昇れば
泡と共にまた滑り落ちた
あんたまたそこに居たのと
ハッキリクッキリ人格障害の彼女は
また瓶を割る
何匹の者たち瓶割られたろか
幸せのために
しかし そこを半身の部屋とし
存在確認 空間とした者たちには
割れた破片 だだ悲しき傷む物でしかなく
ある季節の割れた破片
ごっそり出て 彼女共々
踏み潰し あらぬ傷に苛まれる
或る一人は 存在確認の羽をもぎ取られたと
主張して悲しみ怒り
瓶に戻り
泡のなか ちゃぷちゃぷ
リズム取りまた遊びだす
そのリズム感見て
気持ち悪いのよと
包帯解く英国式ジャンキー淑女
笑い怒り気味 自らの瓶の中に戻る
瓶 美しき季節写しながら
そのなかで 語り合う
いくつ瓶 割ろうとしたか
存在確認にもならぬ瓶
羽 広げ 飛び
瓶写す 景の音色先まで辿り着けば
憧れの世界
そこで存在確認 うたいだす
連投は控えて下さいと
選出作品
作品 - 20170703_563_9728p
- [佳] 存在確認 - ユズル (2017-07)
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存在確認
ユズル