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しん台の上に
花咲くダリア
が飾られてた
紫色をした真っ直ぐな
くちもとをほころばせ
八重歯を見せかけた、
くちもとに、おだやかで
透明なかほそい糸をつたい
ソロッと花弁が抜け落ちた
木目模様の風洞の軌跡を幾重にも幾重にも揺らす、ベッドの上で
西の雲の空に見慣れたふたつの惑星が耀いてる
宵の空を観ながら、幾重にも幾重にも、降る石の上に雪が舞っていた
歩きながら、小高くこんもりと膨らんだ盛り土に小石を一つ置いた
そっと崩さぬようにそっと、小高く積まれた天辺に、小石を積んだ、/、かの足下に
眩いほどの真っ赤なダリア、/、かの足下に、小石を積んだ
選出作品
作品 - 20150731_617_8217p
- [佳] Herli ‐ 崩さぬ - GENKOU (2015-07)
* 著作権は各著者に帰属します。無断転載禁止。
Herli ‐ 崩さぬ
GENKOU