赦して欲しい
たとえぼくが生きる側からいなくなっても、
それは生田川みたいに浅い流れに過ぎないのだから
空気が熱に膨らんでって
たしかに過古を甦らせてる
どうか連れ去ってくれ
縁日の世界へと
もういちど
夏祭のかのひとを眺め
うっとりとしてたいんだ
ぼくの小さな港よ
船は帰航を拒むばかりだ
赦して欲しい
たとえぼくが生きる側からいなくなっても、
うっとりとしながらかのひとを眺めてるからだ
どうか連れ去ってくれ
選出作品
作品 - 20150717_408_8194p
- [優] 夏祭 - 中田満帆 (2015-07)
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夏祭
中田満帆