選出作品

作品 - 20150115_639_7853p

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の死、そして、「しき」だけがなく

  Ceremony

しきだけが、なき、
繰り返されるたびに、
ひかれては、
たされるようにしては、
削られていく、
おられたものだけが、
たたまれて、
わたしは、
ひらいたままの、
あたらしい「しき」で、
生活を、
呼び戻しては、

色、として、
失われては、
花言葉を添えるように、
また、式、として、
ひかれては、
たされて、
やっぱり、
最後は、
声と、声で、
割れて、
貴方に、
もう、「かける」こと、
の、できないものばかりが、
識、に、残る、

心は、
枯山水の、
ように、
一輪の、
花を添えることを、
ためらっては、
涅槃に、おける、
わたしや、あなたが、
すごした、死期だけが、
何度目かの、
何十回かいもの、
四季をめぐり、

強い、
言葉を抑えて、
私は、つなげる、
意味を、
つなげるように、
失われた、
体と、
記憶を、

ひとつの、
「しき」だけを、
生き残らせようとは思わない、
ましてや、

色即是空
識即是空、

存在しない、
から、
こうやって、
繰り返すのが、
まるで、お経のようで、

(意味を、まるで、
 魂を転がすように、
 追い散らして)


しきだけが、失われた、瞳が、開かれずに、口だけが、垂れ、白くなっていくばかりの、
意識は、すでに、体を失い、生活は、遠く、貴方の、肌から離れ、幾百、と、浴びせられる、
生きているものの、声は、すでに、川を、わたり、死に、濡れた、衣服の、水滴が、乾いていく、
私が、見ようとしている、瞳は、生きているもの、目で、

生活の、
優しい、式は、
失われて、
「色」は、
貴方の、魂から、
ひかれては、
私たちの、
声に、割られて、
かけられる
もう、何度も、
この、
公式は、繰り返されている、
そしてまた、
四季はめぐり、
私たちは、識を、
憂う、