選出作品

作品 - 20060929_882_1578p

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コトワリ(理)のあいまへ

  喪主

どどのつまりにばるさんたく
ぷらたなすの花。
けまりくるめる
いとおかしきなゆたいの
ひいらぎの
ふるまいに
きわめつくされししんぞうの
セルゲイに
はじめて日の出のボルボックスは
丸コゲになって
ひきちぎられ
太ようと
あくしゅを
する。

ひるひなかの太ようの
さんさんたる火の光に
丸こげボルボックスは内ぞうをはみ
ありんこの巣の中に
オレンジジュースひとつかみ
口うつしを
する。

ありの巣に
オレンジじゅうすをくちうつしする丸こげボルボックスは
したを中にいれ、
丸こげないぞうを、
ゆっくりと、
なかへ、なかへと
おしこみ、
おしこみ、

みもだえするありんこの巣
ぼっきし
丸こげた内ぞうを
うけいれ
そしゃくしそしゃくし
丸コゲの中の白いものがふきだすまで
かみつぶす。


あげはちょうがとぶ。
あげはちょうはゆっくりと
眼下にひろがる
ボルボックスとありんこの巣とのまじわりを
えせらえせらにやつきみおろして
ひらひら、ひらひらとびかうも

じゅえきにこびりついた
丸こげボルボックスの内ぞうの
何か白いもの
に見入られて

その場で
どうこうを
ひらく
全開に
その
まっくろな
どうこうを
ひらき
白いものを受け入れようとするも、
とどかず。

さらにさらに
まっくろな
どうこうを
ひらく
ひきさけるまでひしゃげるまで、
どうこうぜんかいびらきはつづく。


やがてそこからまっさらな
あかい汁がにじみでて、
しるのなかからまっしろな
とうめいな
おりものがふきだし


あげはちょうは


コトワリのあいまを

すりぬけている
ところです。