RIRI SWITZERLAND Style
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充さ
溢さ
しや
てか
しな
まう
うる
こみ
とで
のも
っ
て
NO TITLE NO SCENE
繊維質の輪郭 わたしが「蜜につつまれていった」という文字でしめくくられるはずの言葉を記すために
をどこまでも これから書きはじめようとしている序章でありまた中間にも位置する言葉たちの成立をお
なぞってゆき もえばどうにもいたたまれなくなってわたしたちにとって甲板とよばれる場所へとたどり
あいつ おそら
がぽう く記号
ぽうと では下
鳴きだ 降線状
すのは にあら
決まっ わされ
て夜に るだろ
なって うシラ
からだ ブルの
とよう 内部へ
やく重 と滲ん
い口を だその
あけて マッス
しゃべ はここ
りはじ ちよく
めるた 耳にな
めのプ じんで
ロロー ゆくか
グとし とおも
ての船 えばす
長の話 ぐに浸
のその 透しは
とっか じめる
かりの のだけ
断片を れどふ
たしか わふわ
に聞い ぷにぷ ところどころで起こってしまうある種の変質をみとどけようと
たはず にとい 描写をこころみようとすれば
だった う質感 たちまち記述の線はみずからのゆびさきの指紋のきれはしとつながり
がその として あとはするするとあなたが指の先っちょのほうから内側へとなだれゆく変質そのものと
声とも しかあ なってしまってしまう
つかな らわす ときおり、
い語尾 ことの
の発音 できな
の余韻 い形態
だけが が固有
妙に耳 の名詞
の内側 という
になじ ものを
んだか 名付け
とおも えない
うまも という
なくわ 不気味
たしは さをじ
かこいこまれるためにあるものとしてうまれ落ちるあなたたちの
安堵ともあきらめともつかないあのさわやかな感謝は
わたしたちを
つつみこんでゆくためにあるものとしてうまれさせてゆくこととなり
同時に
うまれてくるわたしたちのうぶごえのひとつともなって
わたしたちのなかに
つつみこまれているものたちのもつ胎内のあおい羊水のなかへと静かに響き
さながら
あまい蜜
を体内に
ひめたる
もののよ
うにふる
まうこと
ではから
ずも溢れ
てしまう
液体によ
ってみず
からの身
体へとふ
るふるふ
るえるみ
ずみずし
さが浸潤
するにま
かせてふ
くませて
ゆくこの
誘惑に。
ささやかなうるみでもって充溢してしまう
中性化された地形図は
ふりかえられることない水脈で満たされ始めていて、よかった
拡張してゆく輪郭は
疾走し、直交して、あらゆる領域を座標化していって、好きだった
いつものように
夜明けともなれば、森林管理署の砂礫地から軋みの音が聞こえはじめて
あたりいちめんを湖沼の記号へと変換してしまうはずだった
ぼくたちの街の、あの地形図の白にまぎれながら
空間のなかの堅牢を記号として、液状の空隙へと写しかえているものがあるとすれば
それは灰色のオオカミだから
とめどない流出にさらされている地形図の
色彩を抹消することで全体の記号を溶解してゆく手際を見てしまう前に
[記録[分類[表象[配置[切断
析出という部位に隠された現実の繊細な手ざわりを受け止めながら、ぼくは、
あらゆる建築的質量を奪われてしまうだろう地点へと、
立ち戻ってしまわなければ、ならなかった
選出作品
作品 - 20050912_890_510p
- [佳] NO TITLE - 浅井康浩 (2005-09)
* 著作権は各著者に帰属します。無断転載禁止。
NO TITLE
浅井康浩