選出作品

作品 - 20050830_591_459p

  • [佳]   - 丘 光平  (2005-08)

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  丘 光平

                       いくつもの小さな
                       窓がささやかに灯
                       っていたいくつか
                       の小さな窓にかな
                       しみが灯っていた

         海ほどに深い月夜
         時はしんしんと降
         り積もる私はまる 
         で尋ね人のように
         中空を漂っていた

                  いずれ手ばなさな
                  ければいけないこ
                  の風景こそ物言わ
                  ぬものたちの詩あ
                  るいは沈黙の音楽

天に美しく吊るさ
れてるあの四人の
坊やたちはきっと
神さまと私の孤児
なのかもしれない

                     彼らの失った視界
                     が左右どちらかは
                     知らないただそれ
                     がどうして片眼な
                     のかを私は感じる

           いくつかの小さな
           窓がささやかに灯
           っていたいくつも
           の小さな窓にかな
           しみが灯っていた