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松本末廣

選出作品 (投稿日時順 / 全5作)

* 著作権は各著者に帰属します。無断転載禁止。


自己申告

  松本末廣

エネルギーが雑に飲み込まれた
私の中の感情がひどく細かく統合されていく

叩け

雷を憑依させて 分かりましたとつき離す
トントン ごとりと心臓が動くと
挨拶をほのめかす寄生虫が
ふたたび眠れと食いあらす
色彩を気にしすぎている貴方の真顔は
私の唇を引き剥がそうとする
棺桶に類似している
ルメールの言葉通り
白色と不倫の融合は難しく
義理の妻であるにも関わらず
接触せんとするその志は
どこへ隠すつもりなのか
落ちたコラムは
包括した本能と衝突を繰り返し
瓶詰めにされた現実を
受け入れることが出来ずに 母となった
生命を逆説的にとらえるラベンダーには
痛覚を失う事は 必然の理であるといえる

そうか 僕は落下している
生死はもう 関係性を手離した
水滴が球体を恐れるように
不可思議数を観察し
残すところ三秒足らずで
縛られていたことに気づく
これが印象深く
自由を嘲る事が正義だと言い放った
後の再生を確信した瞬間だった
忘れもしない 十月二日十四時から
山頂と労働を差し引いた数に
僕は生まれた 永い思考を失った


区別

  松本末廣

こころの線から分けられた

分別と 文脈と
ひどく薄い水の領域が
金魚を必死に浮かせている

掘り出した瓶に詰め
生命の瞬間を詰め
笑う人面蝙蝠と化した
母 を 妻 にして
妻籠め と 妻籠め を
押して 押して

こころの線が見えている

僕が与えた刃物の葉と
その根を労って
回りから ぐるぐると

こころの溝を深くして

底が見えた頃にはもう

線は区別となり

下にあったマンホールは
僕らを食べることに
必死になるよ

飛び込んで

区別が過去になっていくよ


循環

  松本末廣

浅黒く笑う卵黄が観察し
取りこぼしていく中で
生命へと還っていく
落葉を私と認識しつつ
独立した自然数 X と密約し
複合された虚数時間に論破を促して
故に君は
量産された設計情報により 濃縮されつづけ
製氷にただいなる純愛を搾取させていたのだ
渇いた恥骨に響く

階段は私の裏へと出現するもの

犯された風の鈍行な眼差しを
一定の座標へと誘導し 自らの背後へと
落ちていく
落ちていく
落ちていく
落ちていく
落ちていく

現象を止めておけば 私は生きてゆけるのです

嬌声が逆光し 病床ひどく
性欲を淫らな左手が
焼死体へと拒絶反応させていく
かさばらせた時間が
私のミトコンドリアから内膜を奪い
法則性を剥離し
撫で揃えられた荒野へと変化させたのは
親愛を結露させる程の惰性だった
愛を告げるその振動で
私は無数の死体を一列に並べ
世界を柔く束縛し 監獄する

銑鉄の一部となった
刹那に触れる存在は
世界の歪みを知る者
歴史となっていく私を視姦し
誘惑させると
殺生に気づかず混入していき
対消滅を引き起こす
後には 衝撃の酸味を残渣として居座らせ
熔解を梗塞し 孕ませていく
投げ出された自らの皮膚片と共存する様を見続け
循環する私を 優しく否定するのだ


消化

  松本末廣

関東全域に散布された
概要欄に耳介を索条痕として
含ませる
バス停に群がる 知性 知性知性
博識の陳列 が作用する

唐草模様の草食男を
父性の散った双曲線で
意図も簡単に吊り上がり
惰性に一本取りされる
それを 萌葱色のハンガーにかけ
一本取りした その醜い一縷を
チクチクと 気圧によって
感受性を風化させるも
1錠のゾルピデムとして
食前に崇拝される

燃えているのは感情論だ
売女の養殖だ

培養されたその世界をみて
陳列を 現金払いで端から潰す
刺しては払い また食む
点々と 朱を創るのだ

病状を言い訳にし
外のモロトニアムに手を出すと
その余剰を知るはずもなく
只空を切って掴むのは朝の新聞
くしゃりと鳴く 弧状の月を
吐き捨てた唾が 纏われた
揺れるH2Oの波
ウィンドブレーカーに
寒さを置いていく

石油から噴き上げられた
炎の許容を 僕は強いられている


少女

  松本末廣

しょうじょ、の処女。貰った、もろた。
捨てた、二十歳です。貴方はだぁれ? 名前はあき
混沌に済む才女の 、 名前は 処女。
そろばんを 弾いて みて、 音が 失禁し ているよ。
パチッ
コロコロ ンン
コトリン。 .....こんこんと。


メガネ、 かけてたっけ 、そっか。
タクトの 思想が 見えない ってね。





黒。と白、のマーブルが、
目の前を、
瞼の裏側から、
責めてくるんだ。
今夜は眠らせないよ、って。
カッコイイデスネ。
と言われ慣れてる私、
ハッキリと、。
ボッコリ、ポコポコっと
首狩曲がって痛いや、と。
折れるんじゃなあい?、
心配してない癖に。
冷房を湿布がわりに、
ペタリ。治った、。

聖女Twitterより引用

へ いそ く 死生 閉 塞 し せい

黒 装 ; < を 未練 だ と
(膵 体部 の悲 鳴 )))
すれ ば 乞食 は 怯 え"
外皮 {1pF の繁 殖}* を 自 我の
性器 へ と 【摩擦】す る
事 を 浄化と 宣 (虚)言され

私 に は 子 宮
が ない と 云 う の に



情 緒 [ 薨去 ノ 戒 告 ヲ 求ム
{“あ る種 ∵ 讚美 歌 である ”

融 点 Ω ≠期 待 値 を
貴方 (が 犯す と

濃 度 を 強 姦 させ る様 に
廃 棄 され た (無))の秩序__ を

"踝 が ;
三半 規 管 の膿 を 食む"





処女 の 少女 は 去った、
僕が 取り込んで しま った から。 ね

文学極道

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