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山嵐

選出作品 (投稿日時順 / 全1作)

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動悸

  山嵐

罪は鉱石の、
様に、
存在の、
暗い、明けない、
鉱山の、
中で、
息をし、
また、柔らかい、
首をしめる手で、
鉱石を洗う、
固くなった、
罪を、
生きてきた、
事実で、
洗っては、
流れる、
水に、みずからを、
流すように、

ごみみたいな、
散文の音には、
神は降りない、
だから、
私たちは、
踊らない、
また、
ごみみたいな、
レトリックには、
魂は降りてこない、
ただ並べられた、
だけ、
の、言葉から遠く、
また、
並べられた、
言葉を、
生きた、こと、
で、繋ぐ、

私は昔絵を描く人だった、
ことから、
私は未だ絵を描いている、
人であることを、
繋ぐ、
長い雨に、
セザンヌや、
モネの、
食卓に、
並んだ、果実の、
腐敗していく、
香りが、
立ち上ぼり、
やがて、
長い雨になるだろう、
と、私は、
1835年11月26日の、
日記に記した、
ペンの、インクに、
混ざる、
殺された、
神のあたたかい、
血がまだ、
乾かない

深い、
存在の、
闇に、
罪の、
功績が、
固く輝き、
掘り出す手が、
きれいだ、

戦争は、
遅い、
生きることは、
あまりにも、
早く、
詩を書くことは、
簡単だ、
死ぬことは、
あまりにも、
かなしく、
優しい、
だから、
生きていく、
ことに、埋め尽くされた、
今に、
今場所を与える、
雨を、花を、
坂を下るような、
足は、
死んでいったものを、
追って、
未だに軽い、

詩を待っている、
あまりにも、つまらない、
作品ばかりで、
くだらなくて、
うんざりしている、

よもつひらさかを、
くだる、
イメージに、囚われている、
きっと、よもつひらさかは、
明るい、

未だに生きていることが、
洗い流される、
ような、
風が吹いていくる、
なびく、髪に、
まとわりつく、
死んでいく事実が、
嬉しくて、
微笑みが

文学極道

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